相手はなぜあなたの期待を果たせないか?

ケース問題のようですが、少し見ていきましょう。

仕事を任せたりしていると、必ずあなたは相手に対して期待してしまうわけです。

依頼者と受託者がそこにいるわけですね。

依頼者の問題と受託者の問題がそれぞれありますが、

依頼者の問題として「①あなたの仕事はあなたが思うほど簡単じゃない」

そして「②そもそも期待値を設定していない」

ということがあります。

そして受託者側の問題としては「③目的や経緯を把握していない」「④期待値の調整をしていない」ということがあります。

それぞれみていきましょう。

【依頼者側の問題】

あなたの仕事はあなたが思うほど簡単じゃない

こんな仕事も出来ないのか!そう思うこと、あると思います。

何度言っても全然伝わらない!そう思うこともあるでしょう。

しかし人間というものは自分が当たり前に出来るようになったことは、簡単なことだと思ってしまうのです。それが出来るようになるために自分がどれほど頑張ったかということは、もはや遠い昔の話(あるいは自分が出来たんだからお前も出来るはずだ、しなければならないというように、過去の苦難を増大させてしまうことも)。

また人間というのは育ってきた文化も、文脈も、そして得意なことも不得意なことも違うわけです。

あなたが仕事で得てきた力は、そんな誰もがすぐマネできるものではありません。自分が出来るように、相手が出来るわけでもありません。

もっと自分の仕事にプライドを持って良いのです。あなたの仕事は、あなたが積み立てたことは、誰もがそんなにマネできるものではないのですから。

だとすると、相手がすぐに出来ないとか、自分のように出来ないなんて事は当たり前の事なのです。

「そもそも期待値を設定していない」

業務を依頼するとき、社内外を問わず、なんとなくはじめてしまって、結局なんとなく失望とかした経験ないでしょうか?

これはそもそも「私の期待値はこれですよ」「これを越えたらあなたは私の期待を越えられますよ」ということを明確にしていない時に起こるものです。

「〇〇やっといて~」といったとき、あなたの頭の中には(これは15分ぐらいの仕事だからすぐ終わるだろう)なんて思っているわけです。

結果として3日後とかに報告に来て、なんでこんなに遅いんだ!となるわけです。

心当たり、ありますよね。

もちろんそんなの当たり前じゃないか!というご意見もあると思いますが、依頼者側としても自分の期待値を明確に伝える努力を怠ってはいけません。

その際にはBoscarフレームワークを用いましょう。

そのタスクの以下の項目をしっかり伝えれば期待値をしっかり相手に伝えることが出来ます。

B (Background)・・・その業務の背景や経緯

O (Objective)・・・・その業務の表面的な目的と大本の目的

S (Scope)・・・・・・範囲。どれぐらいの労力をかけられるか

C (Constraint)・・・その業務の制約。社外のリソースは使わないなど

A (Assumption)・・・前提。予算とか期限とかですね。

R (Report/Risk)・・・必要な成果物のイメージ

全部伝える必要はありませんが。BOSとRは絶対にした方が良いですね。

「この業務をこういう経緯があってこういう目的がある。この日までにこのような成果物を出して欲しい。あまり社内の人を振り回さないでやってください」

という訳ですね。

こうしてきっちりと業務について相手に伝えておくと、自分がどのような期待を持ってその仕事を依頼しているかが相手に伝わります。相手としては越えるべき明確なラインが分かり、とんちんかんな成果物を出してきたり、周りに迷惑をかけたりとかがなくなります。

もしそういうとんちんかんな事をしたとしても、それは依頼者側の問題ではなくなってくるわけです。依頼の方法が悪いケースは一杯ありますけどね。

【受託者側の問題】

目的や経緯を把握していない

その業務がそもそも何のために行うか分かっていないと、業務の中で改善とか判断が出来なくなります。作業になってしまうのですね。

この紙を印刷しといて!

という指示の時、なんとなく印刷してしまって、依頼者からこれ会議用なんだけど・・・汚いのでやり直して欲しい、ということを怒られてやり直し、ということはよくあることです。

これは仕事を作業でやってしまっているから起きるのですよね。

本来は目的と経緯を確認するべきです。

「目的:なんのために印刷するのですか?」

「経緯:どうして〇〇さんが準備するんですか?」(あんまり簡単なタスクの時は嫌みになるので注意ですが)

そうすると「会議用である(目的)」「これまでずっと〇〇さんが任されてきた(経緯)」となるわけですね。

で相手の期待を越えるためには、経緯に基づき「〇〇さんよりも綺麗に印刷する」ということと、「会議で便利なように印刷する」ということになります。

なので、どんな感じでこれまで印刷していたのか、どういう会議なのかを軽く聞いて、綺麗に整えて印刷しましょう。

そうすることで、依頼者の期待を上回り、さらに会議者の期待を上回って〇〇さんもあなたも期待を上回る仕事が出来るようになります。

必ず目的と経緯を確認すること。それがないとあなたの仕事は作業になり、期待を裏切り続ける事になるのです。もちろん推察することも大事ですが。いちいち細かい事まで聞かれるというのも、相手の期待を下まわることになるので。

期待値の調整をしていない

上記のBOSCARを使ってその業務の期待を明確にすると、さて、相手の期待に自分が応えられないケースというのが出てきます。あなたの仕事だって忙しいのです。あれもこれもと出来ません。

そういうときは、相手の期待値を下げて、自分が必ず越えられる期待値まで調整しましょう。

「3日以内にこのレポート作って欲しい」と指示を受けた場合を見ていきましょう。

「これって何に使うレポートですか」(目的)

「来週の会議に使うレポートだよ」

「ああ!それって来週水曜日に〇〇さんがやるプレゼンのことですよね」(経緯)

「そうだね」

「だとするとこのレポートは少なくとも来週の月曜日までには完成していないといけないですよね。〇〇さんの確認もありますし」(前提)

「そういうことになるよね」

「ちょっと業務も立て込んでいるので、すぐにレポートの方向性を相談させて欲しいです。それで期限としては来週の月曜日に出来ませんか?3日後には中間報告はしようと思います」(成果物の確認)(期待値の調整)

「分かったよろしく」

となるわけですね。

曖昧な期待値は超えることは出来ません。するとあなたは一生相手の期待値を明確に超えることが出来なくなります。なのでまずはBoscarで期待値を明確にする必要があります。そして期待値を明確にしたら、自分が越えられるように期待値を再設定します。

そう、相手の期待を越えるとは、一生懸命頑張るとかそういう精神論では決してなく、機械的なプロセスなのです。

「期待を越えるプロセス」

①期待値を明確にする
②自分が越えられるように期待を下げる
③期待を越える
④期待を越えたことを相手に伝える

となるわけです。

期待値を調整して、必ず相手の期待を越えるようにしていきましょう。

まとめ

相手がなぜあなたの期待を果たせないかには、まずはあなたが無駄に期待値を高く設定していると言うこと、そして期待値そのものを明確にしていないことがあります。

そして期待を受ける側としては、まず目的と経緯を聞き、そして自分の越えられるように期待値を調整する必要があります。

期待を越えるとは一切精神的なものでも、あいまいなものでも、運任せのものでもありません。

相互の合意とコミュニケーションに基づく、機械的なプロセスです。

期待を越えること。それが仕事です。

期待を機械的に越えていきましょう。

 

 

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