清水 侑

常陸太田市で「一部職員のミスで全職員給与カット」というニュース

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常陸太田市で「一部職員のミスで全職員給与カット」というニュース。

客観的な判断は感情的な反応ではないという点と、
最悪な状況でも少しでもマシな判断をするしかないという点を考える事例になるので、共有します。

今回、市の担当者が下水道工事の計算を誤り、
稼働初日からマンホールから水が吹き出すトラブルに。
改修工事に必要な費用は約4億円にも上ります。

当然、地方の一自治体にとって4億円は大金です。

市は職員の給与を減額し(市長等の特別職は5%、一般職員は1〜2%)、
改修費用のうち約7500万円を補填する方針を決定。

この方針に対し、ニュースでは否定的な発言が取り上げられています。

常陸太田市の市民の中には、

「そこまでしなくても、やった人が責任を取るみたいな感じでいい。
全然関係ない人がそう(給与減額に)なるとか、かわいそう」

SNS上では、

「ブラック企業も顔負けの常陸太田市」

等々。

これらは明確な意見ではなく、一部の人のただの感想に過ぎないのは承知しているのですが、
我々の日々の生活や仕事でも同じように感情的な反応は起こり得るかもしれません。

もちろん、市の判断が現状での最適かは要検討ですが、

少なくとも、何もしなければ補填分7500万円が不足するのは確実です。

誰かが責任を取っても、対策を講じてもいいですが、
感情的に反応してもその問題は消えません。

ミスをした職員に責任を問うても、通常、一職員が7500万円は払えません。
その職員を罷免しても、改修工事は必要です。

幹部職員や特別職のみに支払わせようとしても、
彼らの給与が全体に占める割合は高くないはずなので、
それほどの補填はできないと思われます。

となれば、市民へ増税して補填するか、将来世代への借金に回すか。
どちらにしろ市が述べたように、
「追加費用の全額を税金で賄うことは、市民の理解が得られない」とは思います。

じゃあどうするかってことって、

個人的には、全職員給与カットという判断は、現状の選択肢としては悪くない、
というか、多少の修正はあっても他にマシな選択肢はあまりないと思っています。

SGでも、ここまでの規模ではないにしろ、似たような事例が起こりえます。

なので、我々は、

・物事を良くしたければ、感情的な反応ではなく客観的に判断をすること。
・何を選んでも損失が出るような酷い状況でも、少しでもマシな判断をするしかないこと。
ということを踏まえ、日々を取り組んでいくしかないですね。