清水 侑

明確と曖昧

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今日たまたま話す機会があったので、
「明確と曖昧」について書こうと思います。

我々の仕事に役立つ概念なので、
読んでもらえると嬉しく思います。

誰かに何かを伝える時、「明確と曖昧」を
使い分けると、仕事が円滑に進みます。

SGでは「具体と抽象」、「原則と例外」等、
仕事に役立つ二項対立がよく語られますが、
「明確と曖昧」もその一つです。

明確を使うのは、依頼情報(いつ、何を、程度等)や、
法規制やルールの説明、定量的なデータ等、
自分が確実にわかる情報です。
そのため、明確に伝えるほうが望ましいです。

曖昧を使うのは、許認可が下りる時期、行政判断の結果等、
自分がコントロールできない情報です。
そのため、曖昧に伝える方が望しいです。

逆に、明確に伝えるべき時に曖昧に伝えたり、
曖昧に伝えるべき時に明確に伝えたりすると、
望む結果が得られなかったり、トラブルに発展したりします。
そうしないように、注意する必要があります。

ちなみに、「曖昧な言い方は相手の期待に応えられなそう」
と不安に感じ、つい明確に言ってしまうかもしれませんが、
経験上は逆なことが多いです。

本来は曖昧なことを明確に伝えてしまい、
後でトラブルになるより、「ここは当局判断なので読めません」
と曖昧さをハッキリ伝えるほうが信頼されます。

明確であることの曖昧さは存在しませんが、
曖昧であることの明確さは存在します。

是非、明日から誰かに何かを伝える時は、
「明確と曖昧、どちらがいいか?」という視点で、
使い分けてみてください。