塚本 純平

決断力を養う②

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こんにちは。 秋葉原の塚本です。

前回の決断力の養うの続きになります。 前回は判断力を鍛えるための方法等を紹介したかと思いますが、今回は効率的に決断するための方法を紹介したいと思います。

多くの決断を下すと脳も疲労します。 平均的な大人は毎日 35,000 件もの決断を下しているそうですから、決断疲れしてしまうこともあります。 ここぞというときに大きな決断ができるよう、以下の方法を紹介します。

①重要な決断は午前中に 医療現場での判断に関する研究によると、長時間勤務している医者は呼吸器感染症の患者に対し、不要な抗生剤を処方してしまう傾向があることがわかりました。 勤務時間が長くなるにつれて「抗生剤を出しておけばよい」と考えるようになっていることに、医者自身が気づいていません。たとえ簡単で安全な選択であっても、患者の診断という頭脳労働が長時間続くと、適切な判断力は徐々に低下していくのです。 意志力の低下が無意識のうちに仕事に悪影響を及ぼさないようにするため、重要なプロジェクトは、認知資源が豊富な午前中に進めましょう。複雑な問題をうまく整理できるようになり、軽率な決断を下すこともなくなります。

②選択肢の数は少なくして決断力を節約 選択肢があるのは嬉しいことですが、多すぎると心の負担になることがあります。 どんなに楽しいことでも選択肢が多すぎると分析麻痺に陥ったり、自分の決断を後悔する傾向にあることが、さまざまな研究でわかってきました。 選択による負荷から解放されるには、選択肢を減らすことが大切です。マーク・ザッカーバーグ氏とバラク・オバマ氏は、より重要なことに意思決定力を残しておくため、いつも同じ服を着ていたことで有名です。グレーの T シャツやブルーのスーツを毎日着るというのは、さすがに極端かもしれませんが、いつでも選択肢を絞り込んでおくことは良いアイデアかもしれません。

③過去の決断を後悔しない 完全主義者にはならず、「これで充分だ」という考え方を実践してみてください。 思い悩むのではなく、自分の決断を信じて前に進みましょう。 自分の選択を後から疑問に思うだけで、意思決定の回数が増え、認知資源が消費されてしまいます。 「最高の選択をする」というプレッシャーから解放されると、かなり気が楽になります。ある研究によると、最低限度の条件を満たしている人、つまり基準を満たす選択が見つかるところまでで探すことをやめる人は、自分の決断に満足していることがわかっています。 一方で、決める前にすべての選択肢を比較検討する「追求者」は、先の「満足者」と比べて、結果に満足せず落ち込んでしまう傾向があります。