塚本 純平

友人の婚活パーティから学ぶこと

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最近、真剣に結婚相手を探している友人T君が婚活パーティーに参加しました。

T君はこれまでにも何度か参加したことがあり、 残念ながらまだマッチングしたことがないそうで、 今回「客観的に何が問題か見つけてくれ」と依頼を受けました。

そこで今回彼のトークを分析したときの発見をご紹介します。

まず今回T君が参加した婚活パーティーについて簡単に説明しておきます。 婚活パーティーと言っても、専用ラウンジで1対1の個室トークで行う形式です。

流れは次の通りです。
※今回は男性8人×女性8人の会
① 事前に自分の特徴やアピールポイントを記入
② ①の情報をもとに各相手5分間ずつで個室トーク
③ 全員と話した後「この人と連絡先を交換したい」という一人を選択
④ ③の選択が互いに一致すればマッチングで連絡先交換

そう、なんと、5分間で決着をつけなければいけないんです! 普通にとってもハードル高いですよね。

婚活パーティーは終了し今回も残念ながらマッチングせず・・・ しかもマッチングしなかった者たちは、 「マッチングしなかった方はこちらのエレベーターからお帰りくださ~い」 と敗者同士同じエレベーターに詰め込まれて降りるそうです。 その無言エレベーターの気まずさと言ったら・・・

悔し泣きするT君の力になるべく、 次回に向けて対策を考えました。

「そもそも、果たして5分間で相手に魅力を伝えられるのか?」 「そもそも、相手は表面的なステータスしか見ていないのでは?」

ここで質問です。 あなたが【5分】という短い時間で相手に最大限アピールするとしたら何を大事にしますか?

分かりやすくするために、以下の3つに分類したいと思います。 1. 話す内容 2. 声のトーン 3. 表情

どうでしょうか?どれを大事にしますか?

「メラビアンの法則」を耳にしたことがある方は、 「声のトーンと表情だ!」と答えそうです。

ただ、「メラビアンの法則」は実はそういう意図で行われた実験ではないのです。

「話す内容」という言語情報よりも「声のトーン」や「表情」の非言語情報のほうが大事、ということではなく、「話す内容」「声のトーン」「表情」が全て一貫していることが大事、ということなのです。

このことを踏まえてT君の婚活パーティー中の会話を振り返ってみます。

T君:「私を一言で表すと「誠実・素直・堅実」です!」
→(内容への指摘はさておき) 大事なのは、T君の立ち振る舞いが本当に「誠実・素直・堅実」なものだったか?言葉だけではないか?

T君:「(5分経過したあとに)もっと○○さんとお話してみたかったです!」 →(内容への指摘はさておき) 大事なのは、T君は本当にお別れが惜しそうな態度だったのか?言葉だけではないか?

等々、言動と態度が一致しておらず、 言葉が上滑りしていることが多々ありそうでした。

このようなことはビジネスにおいても言えるのではないかと思います。 いくら言葉でハツラツと革新的なことを述べていても、 見た目や態度からそれが伝わってこなければ目の前の人の心は動きません。

カッコ良い言葉だけを並べるのでもなく、 雰囲気や喋り方のスキルだけを意識するのでもなく、 筋が通っていることが大事ということですね!

良いことも悪いことも、 借りてきた言葉や取り繕った言葉ではなく、 腹の底から発しましょう!

腹式呼吸です!