汲 澄澄

教育は「教えない」こと、主体性は指示だけで生まれない

Print Friendly, PDF & Email
新宿オフィスの汲です。
最近、あんまりビザ業務に触れたことのない方に、
書類作成の方法等について、
教えることが増えてきました。

どうやって人を教えるのか、
どう教えたら相手が主体性をもって動いてくれるのか、とわからずに、
一生懸命考えていたんですが、
ある本を読んで、
衝撃な事実を知り、なんで「教えてもうまくいかない」、「指示しても、その通りしか動いてくれない」なのか、やっとわかりました。

それは、
・教育は「教えない」こと
・主体性は指示だけで生まれないこと
でした。


「教えない」というのは、
放置するのではなく、
質問等で、リードしてあげながら、本人に考えてもらい、理解してもらうことを指しています。

例、学生に勉強を教える

×丁寧に細かく答えから間違いやすいところまで、全部一つ一つ教える。
〇「ここがわからなくて、教えてください」と聞かれると、
「教科書に似たような問題があるから、探してみて、読んだらわかると思います」と、
教科書を読んでもらい、
学生に「どこの問題に似ているんだろう」、
「似ているものあるとしたら、この問題はどう回答すればいいのか」と考えさせます。

この流れの中、学生は教科書への理解を深めることができて、
自分がちゃんと考えて正解にたどり着いた喜びを味わうこともできます。

このような流れで、学生はもうこの問題を忘れないだろう。
似たような問題にあった時、まず、自らきちんと調べて、考えることになると思います。


主体性をもって、行動してほしいというは、
一番望ましい状況です。
この望ましい状態に少しでも近づいていくために、
「指示」だけでは、絶対たりません。

ここでは、
質問や成功体験、失敗体験、褒めることなどいろんな方法で、
主体性が生まれるように、
リードしていく必要があります。

もちろん、
依頼された方から、
ベストの結果が上がってこない可能性があることを理解することも大事です。

例、新しい事業の立ち上げ計画をAに依頼した。

×依頼者は、様式から内容まで細かく指示した。
でも、Aから上がってきたものが指示通りと違っていて、
「なんでこんな内容になっているの」、
「〇〇のように指示したのに、なんで聞かない」と怒る。
→結果としては、怒られたAが次から、指示通りにしか動かなくなり、
主体性を失い、指示待ち人間になってしまう。

〇依頼者:こんな事業を立ち上げたいです。
市場調査、現状等をまだ一切調べていないので、
どんな方法がいいのかまだ迷っていて、Aが考えてくれませんか。

Aが頑張って、考えて書いた事業計画書の内容が理想なものじゃなくても、
ちゃんと褒めてあげて、また次の質問でAの方向を修正する。
「いろんな状況を想定してくれて、助かります。ただ、私が気になるのは、誰に対して、具体的にどんなサービスを提供することですね」

という風に、Aをリードしていけば、きっといい結果につながるだろう。

次から実践してみようかな。^^