鈴木 徹司

学校教育の見直し

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 厚生労働、文部科学両省によると、

2010年春卒業予定の大学生の就職内定率(10月1日時点)は62.5%で、

前年同期を7.4ポイント下回ったという。

 

学校を卒業して、いざ社会に出るときの狭き門では、毎年多くの学生が苦渋を舐めている。

 

元気いっぱいに社会に飛び込んで来て欲しい人達が、

晴れて社会人になれないことは社会の大きな損失で、少しでも早く改善したい問題だ。

問題の背景には、学生の能力と企業(社会)が求める能力のミスマッチがある。

 

企業が学生に求める3大要素は、

①     主体的に物事に取り組めること

②     コミュニケーションが円滑にできること

③     自主的に能力を伸ばしていけること

である。

 

それに対して、学生は、

まず、親や教師に言われて、イヤイヤ、または何となく勉強してきた人が多い。

授業ついても教師の話を一方的に聞くケースがほとんどで、受動的な立場に慣れてしまっている。

また、コミュニケーション能力を高めるような訓練は受けたことがなく、ほとんどしゃべらなくても学校生活は送れるようになっている。

そして、能力が高いことへのインセンティブが少ないため、自分の能力を伸ばすことに対するモチベーションが弱い。

自分が標準以下でもそれなりに満足してしまう。

 

なんか、書きながら、本当に随分大きなギャップがあることに気付いた。

これでは、うまくいかないはずだ。

 

学校教育は、「社会や企業に必要とされる人間を育成する」

ということに主眼をおいてはどうか?

 

①勉強も部活動も主体的に取り組む。

一方的に教える講義のような授業はやめて、ディスカッションや発表のような授業中心に変える。

「イヤイヤ勉強する」ことも、周りの意見に安易に同調することも、評価しない。

 

②コミュニケーション能力を高めるトレーニングを定期的に取り入れる。

相手の気持ちを察知し、自分の意見を上手に相手に伝えるという訓練を繰り返す。

 

③「勉強好き」の人を創る。

自分の興味がある分野を開拓し、深堀することを支援する。

分からない、知らないことで、自分が損することを実感させる。