東 周平

Old meets New (Tokyo Tokyo)

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東(アズマ)です。

行政等の申請をする際、窓口にて直接提出することもあるのですが、
中でも「東京都庁」へ行く機会は多いです。

都庁に行く際、ふと気になったのが、庁舎の外壁に掲げられた「Tokyo Tokyo」のロゴ。
ロゴの片隅にある「Old meets New」を見て、「”温故知新”くらいの意味合いかな」と思いました。

正確な意味合いや意図を知るため、Tokyo Tokyoについて調べてみると、
これは「東京ブランドアイコン」として、東京の魅力を国内外にPRするために作られたものであるとのこと。
アイコンの公式HPによれば、「江戸から続く伝統と最先端の文化が共存する東京の特色を表現」したアイコンだそうで。

この意味を踏まえると、伝統を表現した「筆記体の”Tokyo”」と、最先端を表現した「ゴシック体の”Tokyo”」の間につけられている、交差点のような赤いマークの意味もよくわかります。
これまた公式HPを見ると、この赤いマークは、渋谷のスクランブル交差点をイメージした「落款」ということで、
「スクランブル交差点」と「落款」と、ここでも「最先端」と「伝統」が融合しています。

更に洒落ていると思ったのは、
「筆記体の”Tokyo”」=「Old」と、「ゴシック体の”Tokyo”」=「New」の間に、
「スクランブル交差点」を配置してあることです。

これは私の勝手な解釈ですが、
スクランブル交差点という、多くの人が行き交う場所は、
見方を変えれば、多くの人が「出会う」=「meetする」場所でもあります。
そう考えると、「Tokyo Tokyo」のアイコンは、これだけでも「Old meets New」を表現しているなあ、と思います。

また、渋谷のスクランブル交差点が観光名所になっていることも考えれば、
これは「東京(日本)」と「世界」が出会う場所でもあるのかなと。
(どちらかがOldで、どちらかがNew、という話ではありませんが……)

幾重にも、「Old meets New」のメッセージが込められた「Tokyo Tokyo」のアイコンは、とても秀逸に感じます。

さて、「SGの仕事も、Old meets New」だなと思います。
例えば、申請方法1つを取っても、「窓口申請」「郵送申請」「電子申請」など、色々なものがあります。
昨今、行政手続きもデジタル化が進んでおり、便利な世の中に進んでいくのだなと思いますが、
一方で、「アナログ(窓口・郵送)が悪」「デジタル(電子)が善」ということでもないとも感じます。
極端な話、全てがボタン1つで申請できる社会がやってくれば、行政書士事務所としてのSGの仕事は無くなるでしょうし、
「全てが完璧にデジタルに置き換わる」社会では、当然に成立しない仕事です。

ですが、顧客・事業者は、自分のニーズ全てに自覚的なわけでも無ければ、
持っているニーズが既存の仕組み・手続きの範囲内に収まるとも限りません。

そうした、潜在的ニーズの掘り下げや、枠組みを超えた手続き、「コンサルティング」というのは、
ある意味アナログ的だなと思います。

行政手続きも含め、全てがデジタル化に進む昨今、
人と向き合う「コンサルティング」に確実に残るだろうアナログな部分を付加価値としていく。
都庁だけでなく、我々も「Old meets New」を体現していかなければならないですね。