増野 佐智子

「他人に任せる」ということ②

image_print

   
こんにちは、新宿の増野です。

前回に続き、「他人に任せるスキル」についてです。

「他人に適切に任せる」までには、以下2つのハードルがあります。

①そもそも「任せる」ができない ②任せた時の成果があがらない

「他人に任せる初心者」の時は、とにかく①の「任せる」がなかなかできません。

今回は、①そもそも「任せる」ができるようになるための解決策を考えたいと思います。
 
1)まずはスモールステップで任せてみる

まずは、任せたい業務をスモールステップに分解して、 業務のほんの一部でいいから、誰かに頼んでみましょう。

「こんなことだけ頼んでもなぁ…」と思っても、大丈夫。頼んでみましょう。

相手は、まずは自分が任せやすい人、頼みやすい人で良いです。

とにかく「任せる」という行動に対して、自分の中でのハードルを下げてあげるんです。

任せ始めると、勝手に「もっと任せざるを得ない環境」ができてきます。

騙されたと思って、やってみてください。
 
2)「周りからどう思われるか」は、一旦無視する

任せることに抵抗がある人のほとんどが、完璧な状態で任せようとしています。

任せる為の依頼メールを、一切質問が出る余地がない位にしようと、 時間をかけて丁寧に丁寧に書いていたりします。

その依頼メールを作る間に、自分でその業務終わらせられてたよねって位、 時間をかけていたりします。

そりゃ、人に任せるのが億劫になるはずです(笑)

多くの場合、そこには、依頼した相手から「何これ全然わからない。不親切…」のように 思われたくないという無意識が働いています。

目先の評価・評判を気にしている訳です。

でも、、、 このままいくと「任せられない人」「仕事が終わらない人」として、 会社全体からの評価・評判が下がってしまいます。

やり方の替え時です。

一度、相手からどう思われるかは無視して、 3分以内でできる準備に留めて、任せてみましょう。

任せてみると、今まで自分が手取り足取り準備してあげていた情報も、 その相手が自分で見つけてサクサク進めていたりします。

そうです。

自分が思っているよりも、周りはもっと優秀で、可能性に秘めた人達なんです。

そして、自分の時間を犠牲にして、手取り足取り準備「してあげて」いることで、 自分で考えられない人を生み出しているということも、重く受け止めるべきです。
 
3)任せる相手の良いところ(自分にはないところ)に着目しよう

任せることができない人は、たいてい、自分ができている点にだけ焦点をあてて、 任せる相手の能力不足を嘆いています。

書類作成が細かい人は、細かいことを評価するし、 スピードを重視する人は、スピーディであることを評価し、 責任感が強い人は、自分と同じような必死さを求めます。

つまり、自分と全く同じ人間を、無意識に求めているんです。

でも、ちょっと待った。

自分と全く同じ人ということは、弱い所も同じです。 同じ人が増えた所で、チームとしての総力は微増に過ぎません。

任せる際は、自分と全く違う特性がある人に任せた方が、 圧倒的に成果は高いです。

自分と関わる周りの人については、自分にはないところや良いところを 1つでも多く見抜くようにしましょう。
 
4)その他の方法

あとは、自分以外の外的環境で任せることができるようになる場合もあります。

例えば、会社自体が任せることを評価対象にしたり、 1人では絶対に達成しえない目標設定をしてみたり・・・

外的環境・外的要素を調整することで、自分を「任せる」に近づけていくんです。
 
ということで、どんどん人に任せて、 自分自身も仕事のレベルも、バージョンアップしていきましょう!