増野 佐智子

平常力

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こんにちは。

サポート行政書士法人の増野です。

最近、相談を受ける企業の代表者や経営陣が、

私より年下のケースが増えています。(特にTech事業)

共通して、頭がよく、人柄もよく、愛嬌もあり、

集人力があり、実行力が高く、心地良い緩急があり…

ものすごく優秀で魅力的な方ばかり。

私も、毎日刺激を受けています。

その中でも、特徴的なのが「平常力の高さ」です。

いつどこでどんな環境で誰に対して接するにも、常に一定。

一定といっても無機質な訳ではなく、

・相手の心が動く熱量やコミュニケーション

・周囲の状態や出来事にも左右されない意思力・結果を出す力

・短期集中のハイパフォーマンス

・心地いい自己開示(家族の話等)  等々

…とにかく高いレベルで安定しているんです。

周りの関係者は、社長の機嫌を伺う必要は一切なく、

余計なことを気にせず、常に全力で持ってる能力を発揮できるので、

結果として、成長幅も大きくなります。

比較材料として思い出されるのは、私の前職(銀行営業)時代。

経営者が営業相手でしたが、昼は厳しく、機嫌によりけり。

夜は一転、オープンなガハハ系社長が多かった気が。

私自身、社長の機嫌やオフィスの空気を察して、営業訪問していました。

でも、そんなガハハ系社長も、お家に帰ったら、

意外に発言力弱めの肩身が狭いお父さんだったりして(笑)、

接する場面/相手/機嫌等によって、キャラや状態が別人のように違うんです。

こういうのも、時代ですね。

今は、インターネットで簡単に国境を超えてコミュニケーションがとれ、

公私問わず色んな情報が簡単かつ際限なくオープンにでき、

1人が複数の会社/副業をしたり、在宅で仕事をしたり、

上下関係や年功序列も薄くなり、国籍や性別等も明確にしない時代になり・・・

色々な面で「境」がなくなってきています。

その意味で、昔みたいに「●●の時の自分」みたいな感じで、

自分を使い分けることも、現実的ではなくなってきています。

なので、自分の常態を、高いレベルで維持・安定・向上させることは、

すごく大事な能力で、そういう人の所に人やお金が集まっていくのは、至極納得です。

皆さんも思い返してみて下さい。

大学・ゼミ・サークルでは、毎日会う関係はほとんどなく、

何かの目的で「会う日の」自分の状態に、人間関係が左右されました。

バイトも、基本的にシフト制・単発業務なので、

自分のシフト日・担当業務で成果をあげれば良かったです。

恋人も、同棲等しない限り、毎日会う訳じゃなく、

「会う日の」自分の状態が大事ですね。

でも社会人になると、家族よりも長い時間を過ごす職場ができます。

複数の案件・顧客の対応を同時並行で進める一方で、

その裏側(プライベート)でも色々起きたりする中で、

「●●の時の自分」を演じて一時的にやりくりするには限界があり、

自分の「常態」や「素力」が、すぐに周囲に露呈します。

もし家庭ができたら、良いときも悪いときも、

何があっても毎日顔を合わせ、一緒に過ごす他人が存在する訳で。

年を重ねるごとに、「●●の時だけ頑張る」と一時的に頑張ったり、

「●●の時の自分」を使い分けることには、限界を感じるはずです。

早いうちから、自分の「常態」「素力」を上げていきましょう。