鈴木 徹司

自信を持たせる

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鈴木です。
以前、自信を持たせるには、「成功体験が必要だ」と信じていた。
何か結果を出したり、やり遂げた達成感を感じさせると、
その人に自信がつくように考えていた。

そして、そのようにサポートして、
いい結果に導いたり、最後まで頑張らせたりした。
ところが、予想に反して、自信はつかなかった。

いい結果だと褒める指導者の側には、
自分の成功と実感できずに、心の奥に複雑な気持ちをもって喜ぶ当人がいた。

最後までやりきったと称える周りに囲まれて、
自分ひとりではできなかったと照れながら喜ぶ当人がいた。

どちらもハッピーエンドのようで、
自信を持たせることにはマイナスな効果となった。

自信とは、「自分自身を信じる力」

もう一度、ゼロから深く考えるようになった。
子供の成長の軌跡が参考になった。

くつが履けた。
自転車に乗れた。
バタフライが泳げるようになった。
走りでクラス一番になった。
中学受験で頑張った。
英検で資格を取った。
ダンスで入賞した。
生徒会に立候補した。

子供にはいろいろなチャレンジの経験がある。
うまくいった場合もあるし、失敗となった場合もある。

自信をつくかどうかは、
何をして、どうなったかという結果ではなく、
どのように取り組んだかがポイントだと気づいた。

つまり、自分でしたことは自信を深めるが、
家族や他人にしてもらったことは、自信を喪失させる。

それは、結果の良し悪しに関係ない。

失敗に終わったとしても、自分で考え、自ら取り組んだ経験は、
自分はひとりで難しい課題にチャレンジできるんだという自信になり、

成功したとしても、誰かに手伝ってもらったことは、
自分はひとりでは成し遂げられないという自己否定感に繋がる。

そうすると、そもそも「自信を持たせる」とかってことは他人にはできないことで、
周りは、関与することで、自信を失わせる効果しか出せないのかもしれない。

きっと、自分を信じる力は、自分の心の奥から生まれてくるんですね。