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高速バスツアーの問題点

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GWの前半に高速ツアーバスの痛ましい惨状を目にして、
心を痛められた方も多かったのではないでしょうか。
 
実は、私も高速バス愛好家として心を痛めた1人です。
今回の事件でいろいろ高速ツアーバスの問題点が浮き彫りになりましたが、
専門家としての観点からみると、1番の問題点は、
旅行会社が他社の貸切バスを手配して高速ツアーバスの場合、
事故などが発生した場合の責任の所在が曖昧な点です。
 
今回のケースでは、旅行会社に運送責任を負わせることは出来ず、
直接運行したバス会社が責任を追うことになります。
 
この点が貨物自動車運送事業の場合、同じく運送を他社に業務委託したとしても、
業務委託した利用運送事業者が第一義的な運送責任を追うことの大きな違いです。
 
この高速バスツアーについては、以前から問題視されており、
規制を強化しようと検討していた矢先の出来事だったため、間に合わずに残念に思っています。
 
今後の規制の方向性としては、旅行会社が高速バスツアーを企画する場合には、
責任の所在を明確にするために旅行会社にも貸切バス事業の免許の保有を条件にするとか、
旅行会社もツアーの主催者として、第一義的な責任を負うといった法規制を課すのが望ましいと思います。
 
一部の悪質な高速バスツアーの事故のせいで、
おそらく高速バスツアーへの参入障壁は、高いものになることが想定されますが、
行政書士としてもその職責と全うするためには、貸切バス免許取得の支援の他、
バス会社の運営が法に則った適切なものか随時確認することも重要な役割となってくると思います。
 
当社では、免許取得後のアフターフォローも充実しております。
自社のコンプライアンスの順守状況を適宜管理・監督するなどのご支援も行っておりまので、
ご気軽にお問い合わせいたければ幸いです。