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医用画像診断支援システム関連の用語

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サポート行政書士法人の熊野です。 

当社では、医療機器の製造販売・輸入販売を行おうとされる方のスタートアップから、医療機器メーカーへの専門サービスの提供まで幅広く業務メニューを提供させて頂いております。

本日は医用画像診断支援システム関連の用語についてご紹介します。

画像診断支援システム

画像診断支援システムは医師の診断をサポートする医療機器です。
機能によって次世代医療機器評価指標の対象だったり、対象外だったりします。
判断に必要な用語の定義は以下の通りです。

用語の定義・説明

①医用画像診断支援システム

臨床現場において、医師が様々な画像撮影装置を用いて画像診断(読影)を行う際に参考となる情報を提供するシステム又はソフトウェアであり、CADe CADx の機能を持っています。支援の方式としては使用者(医用画像診断支援システムを実際に臨床現場で使用する医師等)に対する支援形式に応じ、first readersecond readerconcurrent reader 等が存在します。

1)CADe (Computer-Aided Detection)

画像上で病変の疑いのある部位をコンピュータが自動検出し、その位置をマーキングする機能を有する単体ソフトウェア又は当該ソフトウェアが組み込まれている装置。コンピュータにより医用画像データのみ又は医用画像データと検査データの両方を処理し、病変又は異常値の検出を支援します。

2)CADx (Computer-Aided Diagnosis)

病変の疑いのある部位の検出に加え、病変候補に関する良悪性鑑別や疾病の進行度等の定量的なデータを数値やグラフ等として出力する機能を有する単体ソフトウェア又は当該ソフトウェアが組み込まれている装置。診断結果の候補やリスク評価に関する情報等の提供等により診断支援を行うものを含みます。

 

②人工知能

人の高度な知能によって行われている推論、学習等を模倣するコンピュータシステム又はソフトウェア。本評価指標においては、特に、臨床で使用を開始した後、追加データによる機械学習(例えば、深層学習等)により、その性能が変化する機能(市販後学習機能)を有するものを対象とします。

 

③機械学習

人工知能技術の一分野として大きく発展した技術であり、人間が行っている学習等の機能をコンピュータ(ソフトウェア)で実現するための手法。アルゴリズムはさまざまであり、判別分析法等の古典的手法から、決定木、ニューラルネットワーク、サポートベクターマシン等、多数の方法が提案されています。代表的な応用としてはクラス分類や回帰があるが、これらは CAD の目的と一致していることから、多くの CAD システム開発時に利用されてきています。

 

④深層学習

機械学習の一つであり、最近特に注目されている学習方法。多層化したニューラルネットワークを大量のデータを用いて学習させることに特徴があります。ニューラルネットワークには、階層型ネットワークのような確定的モデルと、ボルツマンマシンのような確率的モデルがある。学習アルゴリズムには、教師あり、教師なし、半教師学習以外に強化学習等もあります。

2006 年の Hinton らの研究に始まり、囲碁の世界王者を倒した AlphaGo や、各種コンペティションにおいて上位を占めたソフトウェアで使用され、当時の常識を塗り替えるほど突出した成績を示したことから盛んに研究されています。性能の飛躍的向上の一つの理由は、多層のネットワークを学習可能とする新しい技術の登場です。また、深層ニューラルネットワークの学習のための大量のデータと並列分散計算環境の整備も理由のひとつです。

 

⑤転移学習

20 年以上も前から認識されている機械学習の一分野であり、「新規タスクの効果的な仮説を効率的に見つけ出すために、一つ以上の別のタスクで学習された知識を得て、それを適用する問題」としています。

近年、深層学習でも盛んに転移学習が用いられるようになったが、その具体的な利用例として以下が挙げられます。

1) 大規模なデータセットで学習させたニューラルネットワークを特徴抽出器として利用し、得られた特徴を別のタスクへ転用します。例えば、一般の自然画像で学習済みのニューラルネットワークに医用画像を入力し、中間層の出力を特徴量としてその医用画像の認識・診断支援等に利用する場合が考えられます。

2) 別の目的で学習済みのニューラルネットワークを用意し、異なるタスクの学習データを用いて再学習させます。例えば,CT 像の認識・診断支援を目的とする場合、1)に例示した自然画像で学習済みのニューラルネットワークに CT 像と教師データを与えて再学習させる場合が考えられます。この場合には、一からニューラルネットワークを学習させる場合と比べて、少数の CT 像と教師データで性能の高いニューラルネットワークが得られることが報告されています。

サポート行政書士法人という選択肢

同じ画像診断システムでも、付属する機能によって承認時間がかなり違ってきそうですね。

私どもサポート行政書士法人ではチームで数多くの認証、承認をしていることもあり、そのハードルを可能な限り下げるお手伝いができるかと思います。

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参考:薬生機審発0523第2号:https://www.pmda.go.jp/files/000229738.pdf