会社設立のメリット
個人事業者に比べ、法人として設立することで、下記のようなメリットがあります。
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社会的信用が増す |
個人事業と会社を設立している場合とでは、社会的な信用度に差があり、一般的に会社のほうが信用が高くなるというメリットがあります。 会社は資本金や役員、会社の規模によって決算内容を情報開示しなければならないので、事業主を客観的に判断することができますが、個人事業主ではそれができません。 広告や宣伝をする際にも会社の方が消費者の信用を得られやすく、イメージも違ってきます。 また、営業活動をしやすいということも会社のメリットです。
個人事業では許認可が取れない事業には参入することができません。介護事業者の指定などがその例です。 また、取引先によっては、会社でなければ取引はしないという場合もあるでしょう。 株式会社や合同会社を設立することで、ビジネスのチャンスは広がるといえます。 |
有限責任である |
負債の返済責任において、個人は無限責任を負いますが、会社の責任は有限です。 仮に事業に失敗し倒産してしまった場合でも、会社であれば出資者が出資した分だけの債務を負い、それ以上の責任を問われることはありません。 対して個人事業の場合は、事業主が個人の全財産をもって債務を返済しなければなりません。 |
資金調達が容易になる |
個人事業の場合、資金は経営者個人の自己資金か借入金のみで、融資を受けられる範囲も狭くなります。 しかし株式会社の場合は、株主から出資金を集めることが出来ます。 また、銀行や公庫などの融資も会社のほうが受けやすくなります。 |
節税できる |
個人事業では、所得税として最高税率45%という超過累進課税率により課税されますが、会社の場合は法人税が課税されることになります。 法人税は資本金と所得額によって変わってきますが、最高でも23.4%の一定税率です。 さらに、資本金によっては消費税が2事業年度免除になります。 また、会社を設立すると、仮に赤字でもその赤字を7年間も繰り越すことができ、翌期以降に発生する利益と相殺することができます。 |
会社設立のデメリット
会社設立には多くのメリットもある一方、デメリットもあります。 まず、会社を設立するためにはそれだけで設立の手続きや費用が必要になってきます。すべての手続きを自分でする場合、株式会社の場合には約30万円の費用がかかります。 会社経営を維持していくためには経理処理などの作業が増えますし、税務申告のためのきちんとした会計処理が必要です。また、個人事業ならば交際費は原則として全額を必要経費として計上することが出来ますが、会社の場合は一定の額しか認められません。
また、株式会社を設立すると、意思決定に株主総会の決議や株主への通知など、一連の手続を踏む必要も出てきます。
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