投稿者: shigyo_user

”土台が大事”とおもったこと

こんにちは!大阪支店の石倉です。

我が家には数種類の観葉植物があり、中でも年長のウンベラータは、長年成長を見守ってきました。

ですが、年々葉っぱが少なくなっていき、とうとう去年の冬の寒さに耐えきれず、葉っぱがゼロに。。。

これまでは、栄養剤を与えることくらいしかしていませんでしたが、「もしかして土が問題なのでは?」と思い立ち、思い切って土をすべて入れ替えることに。

これが大正解でした◎

3カ月ほどかけて今では新しい葉が勢いよく茂っています。

まさに「土台が大事」ということを痛感しました。

これは、仕事にも通じることだと思っています。

目に見える成果や華やかな部分ばかりに気を取られがちですが、その根幹となる「土台」をしっかりと整えることが、持続的な成長や成功につながると思います。

今年の我が家は、サボテンの子どもが生まれたり、剪定した葉から根が出て新しく仲間に入ったりと、まさに“出産ラッシュ”です。(笑)

皆さんも、今一度、自身の仕事や生活の「土台」を見直してみてはいかがでしょうか。そこから、きっと新たな発見や成長が生まれるはずです!

新人に勧めたい3つの取組み

社会人1年生として働き始めたときに、勧めたい3つの取組み。

1.自分の頭で考える

学生時代は、テスト等、正解が1つで、答えを暗記するという方法が成立しました。

仕事においては、確定的な正解はなく、その時々の状況によって、最適な選択肢が変わります。

学生感覚だと、答えを教えてもらって覚え、その通りに行うという言動になりがちですが、

これは、自分の頭は使わないので、限られたことしか対応できず、

何かちょっと変わるだけで、たちまち不適切な状況になる場合もあります。

急に、難しいことを自分で判断できるようにはなりません。

小さなことからでも、自分の頭で考えて判断する訓練・癖付けをするといいです。

2.アンテナを立て、視野を拡げる

職場において、あらゆる全てのことがルール化・明文化されているわけではありません。

ルール等に決められたことだけを覚える感覚だと、できることはかなり限定されてしまいます。

新人のうちは、自分の目の前の業務だけに焦点がいって視野が狭くなりがちですが、

アンテナを立て、視野を拡げ、先輩や上司の言動や周りの状況を見聞きすることで、

気付き身に付けられることも多いです。

3.理解・納得できなくても実践する

ことわざ『井の中の蛙、大海を知らず』の通りです。

社会人1年生は、まさに、井の中の蛙です。

自分の頭で理解できる・納得することは僅かだと思い、

理解・納得ができなくても、先ずは実践してみる!

数年後に意図を実感できるなんてことも少なくありません。

上記はいずれも、何かの知識や能力を持っていないとできないことではありません。

自分の意思で実践するかどうかだけです。

でも、成長スピードには大きく影響すると感じます。

【個人的学習記録】法令条文の構造的・構文的読解には「型推論」が便利



東(アズマ)です。
私は数学科出身で、この会社に入ってから初めて「法令を読む」ことに出会いました。
実務上の経験を通して、「法令条文を読む上での難点」と、それを克服するための指針を、備忘録的に書きます。
※この記事の内容は、全て体験記・学習記録的な記載であり、正確性は一切保証しません。

まず、私はある時まで、「”又は”や”及び”など、条文の構造を支配する語を把握すれば、そこから構造を復元できるのでは」という直観を持ってました。

「A又はB」なら、AとBが並置されているし、「A又はB若しくはC」なら、BとCが並置、Aと「B若しくはC」が並置されている……というように。
「又は」と「若しくは」のレベルの違いとか、基本的な書法がわかれば、うまくいくと思ってたんですね。

しかし、この直観に対する反例は、いくらでも構成可能です。

例1:A及びBを雇用する者

  • パターン1:A=アズマさん B=シュウヘイさん
          →「アズマさんとシュウヘイさん」を雇用する事業者
  • パターン2:A=サポート行政書士法人 B=アズマさん 
          →サポート行政書士法人と「アズマさんを雇用する者」


例2:A及びB又はCをDする者

  • パターン1:A=大企業 B=若手 C=外国人 D=雇用
          →大企業及び{「若手又は外国人」を雇用する者}
  • パターン2:A=リンゴ B=バナナ C=鮮魚 D=販売
          →{「リンゴ及びバナナ」又は鮮魚}を販売する者
          ※{リンゴ及び「バナナ又は鮮魚」}を販売する者も構文的には可


ここで、「一意に構造が解釈できる文構造にするべきではないか」という疑問が浮かびますが、実際の法令条文では、AやBなどがもっと複雑な構造を持つことがあり、安易に構造を変化させるのが難しいのも実情です。
実際に、そういう条文が現れてきてしまうことは受け入れた上で、「なぜ何通りもの構造が現れてしまうのか?」を考えてみましょう。

すると、自然と「型が違うから構文も違うのだ」という結論に行き着きます。

例1では、A=B=人(従業者)なのか、A=事業者、B=従業者なのかで、2通りの構造が考えられました。「従業者」と「事業者」の型の違いが、構造を分けています。

例2では、少しテクニカルですが、A=「Dすることが可能な型」だとパターン1、A=「Dをされることが可能な型」だとパターン2になります。ここでも、型の違いが、構造を分けています。

このように、条文の構造を支配するのは、「(特に、”又は”等の文法的な)語」だけではなく、実際に使われている語の「型」も、構造を支配しています。

私が実務上、この「型」を考えるに至ったのは、QMS省令第83条第1項を読んだ時です。
現時点(2025/8/29)の法令をもとに、一部抜粋します。
これを、今の私の視点で、改めて分析してみます。

医療機器及び体外診断用医薬品の製造管理及び品質管理の基準に関する省令(平成十六年厚生労働省令第百六十九号)令和4年12月1日 施行
(登録製造所に係る製造業者等の製造管理及び品質管理)
第八十三条 製造販売業者等若しくは他の登録製造所により工程の外部委託を受けた事業所又は製造販売業者等若しくは他の登録製造所に対して購買物品等の供給を行う事業所が登録製造所である場合にあっては、当該登録製造所に係る製造業者又は医療機器等外国製造業者(以下「登録製造所に係る製造業者等」という。)における製品の製造管理及び品質管理については、第二章から第五章の二まで(第十九条第三号、第四十九条第二項及び第三項、第六十九条から第七十二条の三まで並びに第八十一条の二の六第二項及び第三項を除く。)の規定を準用する。ただし、当該製品について当該登録製造所が行う工程に照らし、その品質管理監督システムに適用することが適当でないと認められる規定は、その品質管理監督システムに適用しないことができる。この場合において、当該登録製造所に係る製造業者等は、当該製品に係る品質管理監督システム基準書にその旨を記載しなければならない。

前半の「登録製造所に係る製造業者等」の定義部分が、かなり入り組んでいます。
後半は素直に書かれているので、ここでは前半の読解に注力します。

まず、大雑把な構造で分けてみます。(”若しくは”と”又は”のレベルの違いを活用します)
A:製造販売業者等若しくは他の登録製造所により工程の外部委託を受けた事業所
B:製造販売業者等若しくは他の登録製造所に対して購買物品等の供給を行う事業所
とすると、

となります。
さて、Aの中身だけを見ると、2つ解釈が考えられます。

  • パターン1:製造販売業者等 若しくは 「他の登録製造所により工程の外部委託を受けた事業所」
  • パターン2:「製造販売業者等 若しくは 他の登録製造所」により工程の外部委託を受けた事業所

どちらのパターンなのか、Aの中身だけをみても、判別が付きません。
Bの中身だけをみた場合も、同様に、2パターンの解釈が考えられます。

ここで、どちらの解釈が正しいかを決定するには、全体構造をもとに、A・Bの型を決定する必要があります。

さて、全体構造は、さらに細かく分析できます。

上記の全体構造を元にすると、AもBも「登録製造所である」ことが可能な「型」であることが求められます。
このことを踏まえて、もう一度、Aの型のパターンを2つとも見てみます。

  • パターン1:製造販売業者等 若しくは 「他の登録製造所により工程の外部委託を受けた事業所」
  • パターン2:「製造販売業者等 若しくは 他の登録製造所」により工程の外部委託を受けた事業所

パターン2の型は、明らかに「事業所」です。
一方、パターン1の型は、「事業者 or 事業所」で、少し不安定です。
実際、「事業者」自身が「登録製造所」になるわけではないので、これは型が合わないです。
よって、パターン2の解釈が妥当だと(少なくとも私は)考えます。

Bの方も同様、型を元に解釈が決定されます。
以上を持って、AやBの内部構造も含めて、全体の構造が全て決定できます。

※備考:
構文だけで見ると、全体構造ver.2以外の、もっと酷い構造も、一考の余地はあります。例えば、

全体構造?:「A」又は「Bが登録製造所である場合にあっては、当該登録製造所に係る製造業者」又は「医療機器等外国製造業者」

という構造も、Aの中身を見なければ成り立ちます。
Aの中身まで見ると、色々と変です。
まず、形式的な側面。Aは「若しくは」で繋がれた2つの名詞句が並んでいるのみであり、この構造だと、Aの直後の「又は」とA内の「若しくは」でレベルを分ける必然性が薄いです。
次に、意味的な側面。この構造だと、A内の1つ目の名詞句として登場する「製造販売業者等」が、そのまま「登録製造所に係る製造業者等」に含まれる形になりますが、「登録製造所に係る」という趣旨がかかってないので、やはり意味的にも変です(実際、その後の準用規定も意味不明になります)。
そのため、今回私は、全体構造ver.2を元に考えています。

型を意識せずとも、「それっぽい読み方」「正しい読み方」に辿り着くことは、可能です。
また、実務上は、手段を型推論・構文読解にこだわる必要性もありません。意味の方面から攻めたり、そもそも行政資料でわかりやすいものが公表されていないかを見たり、時には役所に直接聞いてみたりなど、様々な手段の中で最適な方法を選び、組み合わせることが重要です。

一方、それでも型を意識するメリットは、「自分の今の読み方以外」へアプローチできることです。
違う「型」があり得ると気付ければ、全体の読解方法も整合的に変更することができます。
また、「自分の今の読み方以外の棄却材料」にも気付きやすくなります。(型がかけ離れているなら、読解間違い)

ふわっと意味を考えるだけだと、「他の意味・解釈もあり得るのでは?」という疑念を、どこかで断ち切って進めていくことになります。
「型」は「疑念を断ち切る道具」「思考を一本化して、シンプルに進める手法」として有効です。

また、実用性以外にも。
型を意識しながら読むと、立法に関わる人たちの頭脳・技術を感じることが出来て面白いのでオススメです。

週末は自然へ。心も身体もリフレッシュ!

大阪支店の石倉です。

暦上は夏も終わりに近づいてきました。

今年の夏は、下の子が少し大きくなったこともあり、ここ数年で一番、自然を満喫できました。

週末は山へ、川へと自然のある方へ、思いっきり遊ぶのが私のリフレッシュ方法です。

身体で実感していたことですが、自然に触れることが心身に良い影響を与えるというのは、科学的にも証明されているそうです。

多くの専門家が、自然の中で過ごすことによってストレスが軽減され、集中力や創造性が高まるそうです。

また、最近の研究では、自然の中で過ごすことが脳の疲労を回復させ、精神的な健康を向上させる効果があることがわかってきました。

例えば、森林浴は心拍数や血圧を安定させ、ストレスホルモンを減少させると言われています。

私自身も平日の仕事で疲れたときこそ、週末に寝て過ごすのではなく、自然の中で過ごすことで心身ともにリフレッシュできます。

写真は地元の海で撮影したものです。

同じポーズでじっと海を眺める娘2人。一体何を考えているのでしょう。笑

この後、気づけばビショビショに濡れていました…

お休みに思いっきり遊ぶ分、仕事も集中して取り組んでいきます!

世界の最新技術に触れる、大阪・関西万博

大阪支店の村田です。

大阪・関西万博も、残り53日となりました。
開幕前・直後は不評だったにもかかわらず、
今では大変な盛況ぶりです。

各パビリオンでは、
自国の紹介にはじまり(それで終わるところもありますが)
「いのち輝く未来社会のデザイン」というテーマに沿って
様々な技術を紹介していて、本当に驚きます。
少しですがご紹介します。

・ドイツ
 大人気のサーキュラーちゃん(マスコットです)の案内で
 ドイツのエコ社会を垣間見ることができます。
 太陽光・水素を活かし、緑豊かな未来社会がよくわかります。
 パビリオンの建材にも、エコ資材を使用していて、居心地も抜群です。

・スペイン
 海に囲まれた国でもあるので、水を活用した取り組みが紹介されています。
 水を浄化し生物を育てる装置などを展示しており、
 世界で技術が活用できそうです。

・未来の都市(日本)
 様々な企業の集合体のパビリオンです
 最新のスマート農業、水素の商船、コンクリートで温暖化を防ぐ・・・
 日本の企業のすばらしさが詰まっています。


住宅省エネの補助金を担当しているので、ついつい「エコ」「省エネ」などが気になります。
日本の技術もすごいですが、
世界でも様々な取り組みがなされています。

あともう少しで閉幕します。
もし機会があれば世界の「エコ」「省エネ」の最新技術に触れに、
万博会場に足を向けてください。

英語力を磨きながらお客様に寄り添う

大阪支店のウエンです。


私は中国語対応を中心に、外国籍のお客様の在留資格に関する申請サポートを行っています。これまでは中国語話者のお客様のご相談が多かったのですが、最近では英語圏のお客様の案件も増えてきました。

そのため、現在は英語でのご案内やコミュニケーションにも対応できるよう、日々英語力の向上に取り組んでいます。

特に意識しているのは、「専門用語や制度を、英語でわかりやすく伝えること」です。
日本のビザ制度は複雑なため、正確に訳すだけでは伝わらないこともあります。
お客様が背景や意味を理解しやすいように、簡単な言葉に言い換えたり、具体例を交えて説明したりと、伝え方にも工夫をするよう心がけています。

数学の話:箸を並べてつまんで拭いたら、カタラン数が出てきた話

目次

イントロダクション

お疲れ様です、東です。
実家で洗い物をしていているときに、ある数学の問題が頭をよぎりました。

その時私は、洗い終わった箸を、布巾で拭いて、箸入れに戻していました。
全部いっぺんに拭くと、箸全体を拭き切ることが出来ないので、2本ずつ拭いていたのですが、
同じ人の箸同士で2本選ばないと、ちょっと拭きにくいです。
(私の箸、父の箸、母の箸、……、それぞれ長さが違うので)

そのため、バーっと1列に並べた後、なるべく同じ人の箸同士を摘んで、拭いてました。
隣り合っていると、一発でまとめて摘みやすいので、隣り合った同じ組の箸を摘んで進めよう! ということです。

ですが、この手順は、いつも上手くいくとは限りません。
 

上手くいかない例:
 箸が「私 父 父 母 私 母」の順に並んでいる場合
 →父の箸を拭いた後、「私 母 私 母」の順で箸が残る

上手くいく例:
 箸が「私 父 母 母 父 私」の順に並んでいるとき
 →「母 →父 →私」の順に拭くことで、全ての箸を拭ける

こうしてみると、「ランダムに箸を並べたときに、大体どのくらいの箸を拭けるのか」というのが気になります。
この疑問を、正確に問題文として書き起こしてみると、以下のようになります。

今回の問題:箸を並べてつまんで拭く

nを自然数とする。
n組の箸(1組目〜n組目)、計2n本を、ランダムに一列に並べる。
この時、以下のアルゴリズムを考える。

操作1:同じ組の箸が隣り合っている場合、その組の箸を2本とも取り除く。
操作2:操作1が行えなくなるまで、操作1を繰り返す。

操作2は、隣り合う同じ組の箸が無くなった時、または、全ての箸が取り除かれた場合に停止する。

上記のアルゴリズムを行った際、「取り除かれた箸の組数」の期待値E_nは、nを用いてどのように表されるか。

※上記アルゴリズムは、「手順は一意に定めない」ですが「取り除かれた箸の組数は一意に定める」ので、(取り除かれた箸の組数は)well-definedです。きちんと証明するには、帰納法を用いることになりますが、割愛します。

観察

実験:大人数の箸を拭くと、1膳くらいしかつまめないらしい

nが小さいときに手計算してみると、以下のようになっています。

  • E_0 = 0
  • E_1 = 1
  • E_2 = 4/3
  • E_3 = 4/3

また、100膳の箸を100万回ランダムに並び替えて上記アルゴリズムを実施して、実験的に観察してみると、

  • n→∞ で E_n→1 に収束

となることがわかりました。
100人家族の方は、ぜひ100万回ランダムに洗い物をしてみると良いでしょう。
(私はpythonを使いました)

「収束先が1」となると、何かキチンとした表示が得られるのではないか、と期待が出てきますね。
(それはそれとして、大人数の箸を拭くと、1膳くらいしかつまめないというのは、直観に反するような気もします。
 面白いですね)

問題のシンプル化:自分の箸(特定の箸)だけ拭けばOK

さて、確率変数X_kを、

  • 箸 k が取り除かれる場合→ X_k=1
  • その他の場合→ X_k=0

で定めます。すると、
E_n = E(X_1 + …… + X_n)
  = E(X_1)+…… +E(X_n)  (期待値の線形性により)
  =n * E(X_1)       (箸のラベルの対称性より)
  =n * p

となります。
(ただし最後のpは、「特定の箸(例えば箸1)が取り除かれる確率」とします)

このように、特定の箸に着目すれば、最終的に期待値が求められることがわかります。

特定の箸に着目:取り除かれる箸の組の間には、ちょうど k 組の箸が入る(so what?)

i 組目の箸(以下、箸 i )が取り除かれるには、その間が全て取り除かれることが必要十分です。
更に考えてみると、箸 i が取り除かれることは、「箸 i の間にちょうど k 組(k:n 以下の自然数)の箸が入り、これらが全て取り除かれること」が必要十分条件になります。

※奇数本の場合は、明らかに箸 i たちの間に、最後に箸が残ってしまいます。
 また、偶数本であっても、箸 i たちの間に片方しか間に入ってない箸がある場合は、
 その箸が残ってしまいます。
 よって、箸 i が取り除かれるには、箸 i の間にちょうど k 組の箸が入ることが必要です。
 十分性は明らかです。

……さて、ここまで観察してきて、「箸 i の間にちょうど k 組の箸が入り、これらが全て取り除かれる場合の数」が求められればOK、ということはわかりました。
が、「So what? 」とならないでしょうか。

実際にこれを求めるには、骨が折れる計算をするか、上手い対応に気付く必要があります。

箸 = 括弧 (箸で数学をして、括弧で飯を食う)

さて、突然ですが、箸 = 括弧 であることに気付けるでしょうか。
箸も括弧も1列に並べますし、2つ1組ですし、形も似ている(真っ直ぐか曲がってるかくらいの違いです)ので、まあ似たようなものですね。

実際、箸 = 括弧 であることは、以下のような双方向の対応を見ることで、確認できます。

箸→括弧 の対応(箸で数学をする)

箸 i が取り除かれるとき、その間にある k 組の箸それぞれについて

  • 左側にある箸を  (  開きカッコ に置き換える
  • 右側にある箸を  )  閉じカッコ に置き換える

ことで、(適切な)括弧列に対応させることができます。 

例:箸1の間に、2 4 4 3 5 5 3 2 と箸が並んでいる場合
括弧列 ( ( ) ( ( ) ) ) に対応。

※ここで、「適切な」括弧列とは、
 「左から順に、開きカッコ・閉じカッコそれぞれをカウントしたときに、
 閉じカッコの個数が開きカッコの個数を超過しない」ことです。

※箸 i の間の k 組の箸が全て取り除けることが、本質的に重要です。
 (例えば、1 3 2 3 1 2 は、上記のルールだと ((( ))) に対応しますが、
 後述の 括弧 → 箸 の対応で戻すと、
 i j k k j i に戻り、(ラベリングの任意性を考慮しても)元の箸の並びに戻りません)

括弧→箸 の対応(括弧で飯を食う)

逆に、k 組の括弧からなる(適切な)括弧列に対して、

  • (  開きカッコ を、登場した順に、箸の番号に対応させる
    ※ここの対応(ラベリング)は任意性あり
  • )  閉じカッコ を、対応する  (  開きカッコ と同じ箸の番号に対応させる

ことで、(箸のラベリングの違いを除いて一意に)箸の並びを対応させることが出来ます。
 

例:上記例で得た括弧列 ( ( ) ( ( ) ) ) に対して、
箸の並び i j j k l l k i が対応。ただし、
各ラベル i 〜 l に対して、箸2〜5を適当に並び替えて対応させるものとする。
(例えば、i : 2 j : 4 k : 3 l : 5 なら、元の箸の並びに対応し、
 i : 2 j : 3 k : 4 l : 5 なら、別の箸の並びに対応する。
 この意味で、箸のラベリングの違いを除いて一意に、箸の並びが対応している)


このように、箸の並び → 括弧列 、 括弧列 → 箸の並び の、互いに逆の対応を得ることができます。
これにより、「箸の並びの場合の数」と「括弧列の場合の数」を対応させることができます。

括弧と同様、箸もカタラン数で数えられる

カタラン数 C_k = 1/(k+1) * COMBIN(2k, k)
※ただし、COMBINは組み合わせ関数

再び突然ですが、k 組の括弧列の並べ方は、カタラン数 C_k 通りあります。
よって、箸の並びも、カタラン数 C_k によって数え上げることが出来ます。

(今回、括弧列の並べ方がカタラン数通りであることの証明は割愛しますが、
 「カタラン数 証明」で検索すると、色々と証明が見つかります)

ここまで来たら、あとは計算するのみです。

期待値の計算(駆け足)

(ここまで具体的な計算になると、普段のHP編集機能だと、数式の書き込みに限界があるため、概要だけ駆け足で書きます)

  • 箸 i の間に入る k 組の箸をfixしたとき、その並び替えの場合の数は、以下のように表されます。
    k ! * C_k (C_k:カタラン数)
  • 箸 i の間隔が 2k になる確率は、以下のように表されます。
    2(2n – 2k – 1) / 2n(2n-1)
  • 箸i の間に入る k 組の箸の選び方の場合の数は、組み合わせ関数COMBINを用いて、以下のように表されます。
    COMBIN ( n-1 , k )
  • 外側に残る m ( = n – 1 – k ) 組の並びの場合の数は、以下のように表されます。
    (2m)! / (2^m)
  • 「箸 i の左端 〜 右端」を、全体のどこに配置するかの場合の数は、m を用いて、以下のように表されます。
    2m + 1
  • 全ての並び替えの場合の数は、以下のように表されます。
    (2n) ! / (2^n)
  • 以上をもとに、 箸 i の間に k 組入る並べ方の場合の数を計算し、k = 0からn-1まで場合の数を足し合わせて、全ての並び替えの場合の数で割ることで、箸 i が取り除かれる確率 p が求められます。
  • p * n により期待値が求められます。その後、式を整理すると、以下のような表示になります。
    E_n = n!/(2n)! * 2^n * (Σ(t=0からn-1) (2t)!/(2^t * t!) * (2t +1) * C_(n-1-t) )
    ※最後に、t = n-1-k で変数変換しています。

上記の期待値の表示を、n= 0 , 1 , 2 , 3 で計算してみると、最初に手計算で求めた値に一致し、n = 4以降での値も、pythonで実験的に求めた値に近いことが確かめられました。
また、大きい値で計算してみたところ、極限も1になるっぽいことが確認できました。
(カタラン数の極限を基に、厳密に極限を求めることも出来ると思いますが、ここまでで丸2日の休日を費やしたので、この辺りで切り上げました)

以上により、今回求めたかった、E_n の表示を得ることが出来ました。
これで、安心して箸を拭くことが出来ますね。

最後に:

日頃生活していて、頭によぎる疑問も、場合によっては数学の問題に帰着させることができるのは、面白いです。
他にも、色々なことが疑問になるかと思います。
皆さんも、日々の疑問を問題として解いてみてはいかがでしょうか。

例題:(毎朝通勤のたびに頭をよぎること)
エスカレーターの右側を歩くのと、左側に立っているのとでは、どちらの方が効率が良いか。
立っている時の前後の間隔(人の距離)を a 、歩いている時の前後の間隔をb、
歩くスピードを v 、エスカレーターのスピードを w としたときに、
歩く方が効率が良くなる条件を考えよ。
(そもそも、上記a, b, v, w の設定は、十分かつ妥当か)

さて、本文中に登場した「カタラン数」ですが、私が最初に出会ったのは高校生の時でした。
某・数学ボーイミーツガール物のシリーズ第1巻が、高校の図書室に置いてあって、「こんな概念もあるものなんだなあ」と感じたのを覚えています。
(最近、このシリーズの最終巻の発売が発表されました。いち読者として、勝手に感慨深いと感じています)

社会人になって、ふと出会った疑問が、高校生のときに出会った概念と結び付いたのも、面白いです。

サポート行政書士法人では、流石にここまで数学的な話を使うことは無いですが、ごくたまに、数学的な知識があってよかったな、となるシーンもあります。
数学に限らず、「面白いけど、いつ・何の役に立つんだ?」と思っている話が、時折顔を覗かせることもあります。

色々な話・知識に興味を持って、身につけて、いつか必要になったそのときに使えるようにしておくことは、どの分野・業種でも、変わらず大切ですね。

(カタラン数も、いつかは行政書士法人の業務で活きてくることが、あるかもしれないですしね!)

カメラを買いました📸

新宿の江川です。

趣味の一つに写真撮影があります。

実は社内の社員の写真は私が撮っていることが多いです。

最近、数年検討していたカメラの買い替えをしました。
いままで使っていたのは、エントリーモデルのAPS-C機。NikonD5300という機種を約10年使っていました。
かなり雑な使い方(大雨の中とか)もしていましたが、10年壊れることなく撮りたい瞬間を切り取ってくれる良い相棒でした。

ただ、最近スマホカメラの進化もあり、ちょっとピントがあいにくいことや、フォーカスの遅れを感じるようになり、買い替えをずっと検討していました。

カメラを趣味にすると、やはりあこがれるのはフルサイズ機だと思うのです。
D5300を買った高校生の時にはフルサイズを使っている社会人のお友達たちがものすごく大人に見えていました。

そして今回、いろいろ検討した結果、NikonZ5Ⅱを購入しました。

購入時に一番検討するのは重さです。気軽に持ち出せる重さでないと、「重い・・・」と持ち出さなくなってしまう気がして、性能と重さを比較して購入しています。
NikonD5300はとても軽い機種だったので、あのレベルの軽さ(530g)は諦めていましたが、やはり重さは譲れないポイントでした。Z5Ⅱは本体で700g。フルサイズであることを考えれば軽いと思います。

一眼のよさって、やっぱりファインダーを覗いて撮影することだと思っていて、電子ビューファインダーがついているものの、覗かなくても撮影できるミラーレスってどうなんだろうなと思いつつの購入でしたが、思っていた以上に良い!というのが正直な感想です。

何より感動したのは暗所耐性です。夜や室内でもきれいに撮影できるのは、やはりとても嬉しいです。
ISOをガン上げしてもノイズがそこまで出ないので、撮影の幅が広がるなと感じました。

また、画面で露出や色味も調整でき、画面に映っているそのままを撮影できます。これが嫌だと思って倦厭していましたが、本当に便利です。思った通りの写真が撮れるってやっぱり嬉しいですね。

さらに、瞳AF機能があるので、人や動物を撮影すると勝手に瞳にフォーカスが合います。これもと~~っても便利!

かなり進化していて驚きました。

ただ、友達と試行錯誤しながら自分だけの設定を掴んで、大体このくらいかな?で設定し撮影するのを繰り返す。そしてだんだん上達していく。というD5300との思い出もあるので、ちょっぴり悲しいような気もします。

スーパーパワーアップしたカメラ、Z5Ⅱがまた良い相棒として10年連れ添ってくれるといいなと思っています。沢山思い出作ろうね~📸

近況

東京本社の須藤です。

前回のブログ更新時には「秋葉原の須藤」でしたが
2025年3月に秋葉原支店は東京本社に移転・統合しました。

秋葉原支店がなくなりさみしい気持ちもありますが、
気持ちを新たに業務に取り組んでいます。


先日の七夕には、仕事終わりに増上寺へ行ってきました。
私の場合、願い事というと基本的に健康のことばかりなのですが
仕事やプライベートで新たに目標を立ててみるのも良いなと思いました。

月並みですが、暑い日が続くので
みなさん体調管理には気を付けて夏を乗り切りましょう!


七夕@増上寺

そろそろ入札の風が吹くころ

新宿本社勤務の福島です。
弊社では、毎年入札参加資格申請のご依頼をいただいております。

入札参加資格申請は自治体によって受付時期が異なりますが、
8月から徐々に増えていき、10月から年明けまで集中してきます。

弊社内でもまるでお祭り前のような、そわそわした雰囲気が漂います。
とはいえ、たくさんご依頼いただけるのはやはりとてもうれしい。

今年の入札も頑張って終わらせていきます!

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