書類と向き合う民泊業務:知られざる裏方の奮闘
投稿日:2025年4月30日
民泊業務と聞くと、多くの人は「ゲスト対応」や「清掃・チェックイン」といった現場業務を思い浮かべるかもしれない。でも、私の毎日は少し違う。
私が外出する先の多くは、各自治体の保健所、消防署、清掃事務所といった行政機関だ。
民泊を合法的に運営するには、自治体ごとに異なる許可や届け出が必要だ。衛生基準の説明、間取り図の確認、避難経路の提出…。一つの物件を立ち上げるだけで、少なくとも一度現地、保健所、消防署を往復する必要がある。
面白いのは、そんなに足繁く現場に通っていても、ゲストと顔を合わせる機会はほとんどないということだ。私の業務は“裏方中の裏方”。ゲストが快適に滞在できるようにするための土台をつくる仕事で、成果が直接目に見えるわけではない。
それでも、申請が無事に通り、新しい物件が立ち上がった瞬間には、静かな達成感がある。知らない街の消防署で書類を提出したり、役所の担当者と何度もやりとりしたりして得た小さな成功が、確実に前に進んでいることを教えてくれる。
民泊業務は、現場に出て人と会うだけではない。
むしろ「人のいない現場」で、たくさんの見えない努力が積み重ねられている。
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