民泊営業許可

住宅宿泊事業法のポイント

更新日:2025年1月4日


民泊サービスの提供についてルールを定めた「住宅宿泊事業法案」が、来年、平成30年6月15日に 施行されることが決定しました。

住宅宿泊事業法によって、従来の旅館業にとらわれない、新しい営業形態が可能になります 。
ポイントは以下の4点です。

ポイント1:住宅宿泊事業者・管理者・仲介者は届出や登録が必要

この法律では、住宅宿泊事業者だけでなく、住宅宿泊管理業者や住宅宿泊仲介業者に対しても、届出や登録を義務付けています。 住宅宿泊管理業者とは、住宅宿泊事業者から委託を受けて、報酬を得て、住宅宿泊事業法が規定する業務及び住宅宿泊事業の適切な実施のために必要な届出住宅維持保全に関する業務を行う者をいいます。 住宅宿泊仲介業とは、①または②に該当する業務を行う者をいい、民泊仲介サイトを運営する者などが該当します。


① 宿泊者のため、届出住宅における宿泊のサービスの提供を受けることについて、代理して契約を締結し、媒介をし、又は取次ぎをする行為
② 住宅宿泊事業者のため、宿泊者に対する届出住宅における宿泊のサービスの提供について、代理して契約を締結し、又は媒介をする行為

各業者に必要な申請は以下の通りとなっています。

申請形態申請先登録免許税
住宅宿泊業者届出都道府県知事※なし
住宅宿泊管理業者登録国土交通大臣9万円(5年ごとに更新)
住宅宿泊仲介業者登録観光庁長官9万円(5年ごとに更新)

※住宅宿泊事業の事務処理を希望する保健所設置市又は特別区においては

各自治体は、来年3月15日(施行日の90日前)から事前受付を開始する予定です。

ポイント2:年間提供日数の上限は180日

この法案では「住宅宿泊事業」は以下のように定義されています。 「住宅宿泊事業」とは、旅館業法(昭和二十三年法律第百三十八号)第三条の二第一項に 規定する営業者以外の者が宿泊料を受けて住宅に人を宿泊させる事業であって、 人を宿泊させる日数として国土交通省令・厚生労働省令で定めるところにより 算定した日数が一年間で百八十日を超えないものをいう。」

つまり、「人を宿泊させる日数」が「一年間で百八十日」以内に制限されています。 今までの旅館業には営業日数の上限はありませんでしたので、相違点のひとつと言えます。

しかも、条例による住宅宿泊事業の実施の制限を認めているため、 自治体によって、営業日数の上限を年間180日以下に設定することも可能です。 例えば、新宿区では、住居専用地域では月〜木曜日の営業を禁止する条例が制定されました。 他の自治体でも、区議会で検討会を開き、パブリックコメントを実施して、一般市民からの声を集めた上で、条例案を検討している段階です。

つまり、今後住宅宿泊事業を推進していきたい自治体と、そうでない自治体が出てくることになります。

ポイント3:住宅宿泊事業の適正な遂行のための措置を義務付け

住宅宿泊事業は、家主が利用者と一緒に居住するタイプ(家主居住型)と、住宅のみを提供するタイプ(家主不在型)に分類することができます。

家主居住型の場合、住宅宿泊事業の適正な遂行のための措置(衛生確保措置、騒音防止のための説明、苦情への対応、宿泊者名簿の作成・備付け、標識の掲示等)が義務付けられています。

また、家主不在型については、住宅提供者が「住宅宿泊管理業者」に上記の管理を委託することを必須としています。 そうすることで住宅宿泊事業の適正な管理や安全面・衛生面を確保し近隣トラブルを防止しようとする狙いがあります。

ポイント4:建物の用途変更が必要なし

旅館業法では、基本的に建物の用途をホテル又は旅館に変更する必要がありました。

しかし、この法律では、本来住宅として利用される建物を、宿泊施設としても利用することを想定しているため、建物の用途は住宅・長屋・共同住宅・寄宿舎のままで営業可能です。

そのため、住んでいる住宅の一部やマンションの空き家等を有効利用して、民泊サービスを提供しやすくなったと言えます。

Q&A

住宅宿泊管理業に該当するかの判断は、どのように行いますか

住宅宿泊管理業に該当するかの判断は、どのように行いますか。

営業日数はどのように算定しますか。

家主居住型はどこまで認められますか。

建物の一部を住宅として届出することはできますか。

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