貨物運送業許可

貨物運送業許可とは

更新日:2025年12月24日


運送業許可には、大きく分けて二種類の事業があります。

荷物を運ぶ「貨物自動車運送事業」と、人を運ぶ「旅客自動車運送事業」です。

貨物自動車運送、旅客自動車運送事業とも事業を開始するには、地方運輸局長の許可・登録等が必要となります。

本記事では、貨物自動車運送事業の概要と、旅客自動車運送事業との違い、許可取得の流れについて解説します。

運送業許可が必要な場合

運送業許可(一般貨物自動車運送事業許可)が必要な場合は、他人から運賃を受け取り、事業用自動車(緑ナンバー)で荷物を運ぶ営業を行う際です。例えば、自社以外の取引先から依頼を受け、製品や商品を運搬してその対価として運賃をもらうケースがこれに該当します。この場合、運送業に分類されるため、必ず許可の取得が必要です。

 

さらに、グループ会社の荷物を運ぶ場合も運送業許可が必要となります。たとえグループ会社であっても、会計上は別会社として扱われるため、運賃の授受が発生すれば運送業に該当するからです。

 

引っ越し業を行う場合も、他人の荷物をトラックで輸送し、その対価として運賃を受け取る事業であるため、運送業許可が必要になります。ただし、引っ越し輸送が集中する期間に限っては、レンタカー(白ナンバー車両)の使用が認められる特例があります。

 

また、積載車を使って自動車を輸送する際にも、運送業許可の取得が義務付けられています。自動車ディーラーから依頼を受けて購入者のもとへ積載車で自動車を運ぶといったケースが該当しますが、自動車整備事業者が依頼を受け、自社工場に無償で持ち込んで修理を行う場合は運賃の受け渡しがないため、運送業許可は不要です。

 

通常、人を有償で運ぶ場合は「旅客自動車運送事業」に分類されますが、亡くなったご遺体を葬儀場から火葬場まで運ぶ霊柩車の事業は、法律上「貨物」扱いとなるため、「一般貨物自動車運送事業」に該当し、運送業許可が必要になります。

 

これらの業務を行う際には、許認可の取得が必須となり、無許可での活動は法的なリスクが生じる可能性があります。

運送業許可が不要な場合

では不要な場合とはどのような状況なのでしょうか。

運送業許可が不要なケースは、主に以下の3つのケースが挙げられます。

 

まず、自社の荷物を運ぶ場合は許可が不要です。

貨物自動車運送事業法では、「他人の依頼を受け、自動車を使用して有償で荷物を運ぶ事業」を運送業と定義しています。そのため、自社で製造した商品を加工先や得意先まで運ぶ行為は、他人の依頼を受けているわけではなく、運賃も発生しないため、運送業には該当しません。

 

次に、運賃を貰わずに荷物を運ぶ場合も、原則として運送業許可は不要です。

これは他社の荷物を運ぶ場合でも同様です。しかし、運賃という名目でなくても、実質的に運賃に相当する費用が人工代などに含まれていると判断される場合は注意が必要です。税務署の監査が入った際に指導を受ける可能性もありますので、コンプライアンスの確認が重要になります。

 

さらに、軽自動車や自動二輪車(バイク)を使って荷物を運ぶ場合も、一般貨物自動車運送事業の許可は不要です。これらの車両で有償の運送を行う際は、「貨物軽自動車運送事業」として国土交通省へ届出を行い、「黒ナンバー」を取得する必要があります。ただし、自動二輪車の排気量が125cc未満の場合は、貨物軽自動車運送事業の届出すら不要です。

 

これらのケースに該当するか否かは、運送の実態によって判断が分かれることもあります。

運送業の種類

 【貨物自動車運送業の種類】

一般貨物自動車運送事業普通トラックを使用して、荷主の荷物を運送する事業です。荷主の方から運送依頼を受け、運賃を受け取るという一般的運送業は、この事業にあたります。
特定貨物自動車運送事業特定の荷主の荷物を運送する事業です。特定貨物自動車運送事業の運送に使用するトラックは、小型貨物車(4ナンバーのトラック)、普通貨物車(1ナンバーのトラック)、石油類等の運送に使用する特種車(8ナンバーのトラック)等があります。
貨物軽自動車運送事業軽トラック等を使用して行う運送業です。荷主から比較的小さな荷物の運送依頼を受け、運賃を受け取り配送する場合、こちらに該当します。
貨物利用運送事業貨物利用運送事業とは、会社や個人の方からの依頼により、運賃・料金を受け取って、自らが運送責任を負いつつ、他の運送事業者に貨物の運送を委託して運送する事業です。

※特定貨物自動車運送事業は、一般貨物自動車運送事業と許可要件は同じですが、  荷主が特定者のみの扱いになります。

 【旅客自動車運送事業の種類】

一般乗用旅客自動車運送事業路線を定めて定期に運行する自動車により乗合旅客を運送する事業です。一般に乗合バス事業、路線バス事業と呼ばれています。
一般貸切旅客自動車運送事業運送業者が募集した運送者団体を運送する貸切バスのように、一個の団体と契約し、車両を貸し切り運送する事業です。
一般乗合旅客自動車運送事業乗車定員が10人以下の車両を使用して行う旅客運送業のことです。(ハイヤー・タクシー事業等が該当します。)
特定旅客自動車運送事業特定の利用者の需要に応じて、一定の範囲の旅客を運送する事業です。(送迎バス、介護輸送が該当します。)


運送業許可取得に必要な要件

運送許可の取得には、主に「資金」「人員」「施設(場所)」「車両」の4つの要件を満たす必要があります。これらの条件を満たし、法令試験などの確認事項をクリアすることで、「緑ナンバー」を取得し、事業を開始できます。

資金の要件

運送業を開始するための資金要件は、十分な開業資金と当面の運転資金を確保していることを証明するために設けられています。

これは、国土交通省や運輸局が、資金不足によって事業が開始できなかったり、短期間で撤退する事業者を防ぐための重要な基準です。

具体的には、事業計画書や資金計画書の資金調達方法において、複数の費用項目を合算した「開業に必要な資金額」を記載し、その調達方法(自己資金、借入金など)を明確にする必要があります。

 

これらの費用項目は、一般的には、役員報酬の6ヶ月分、従業員給与手当の6ヶ月分、トラック修繕費やガソリン代の6ヶ月分、トラックのリースやローン月額の12ヶ月分、そして事務所や駐車場(車庫)の賃料の12ヶ月分(賃貸の場合)などを見積り、記載します。

事業開始に必要資金の合計額は、ケースによって大きく異なりますが、およそ1,500万円から3,000万円程度が目安とされることがあります。この金額の幅は、何トンのトラックを何台購入するのか、新車か中古車か、事務所や駐車場の賃料や購入費用がいくらかといった要素によって変動します。

たとえば、すでにトラックを保有しており、ローンやリースの残債がない場合や、事務所や駐車場を安価で借りられるといった状況では、必要な資金額は1,500万円前後で済むケースが多いです。

一方、すべてのトラックを新車で購入するとなると、3,000万円以上が必要となる場合もあります。

 

これらの資金の要件を満たしていることは、銀行などの金融機関が発行する残高証明書で確認されます。

資金の確保は、運送業の長期的な安定運営において不可欠な要素であり、緑ナンバー取得の重要な条件の一つです。

人員の要件

運送業許可を取得する上で「人員の要件」は非常に重要な項目です。

この要件とは、運送事業を始めるために必要な人員を確保していること、または確保する予定であることを証明し、さらに申請者が運送事業者になれない事由に該当しないことを確認するためのものです。具体的には、最低でも6人の従業員が必要とされます。

その他に整備管理者も1人必要ですが、整備管理者は運転者または運行管理者と兼任が可能なため、結果的に最低限必要な人員は6人となります。

 

最低5人で申請可能である場合もありますが、これは運行管理者が運転者を兼任することを想定しているケースが大半です。

運行管理者は運転者を兼任することが可能ですが、運行管理者自身の点呼は運行管理補助者が実施する必要があります。

運行管理者は輸送の安全確保を担う重要な役割であるため、その業務に支障がない範囲での兼任が求められます。

したがって、営業所に常駐する運行管理者1名と運転者5名の計6人を確保するべきです。

 

この他にも「整備管理者」も必要となりますが、整備管理者は運転者や運行管理者と兼任することが可能ですので、別途新たな人員を確保する必要はありません。

また、整備管理者補助者も必要ですが、こちらは整備管理者以外の従業員であれば問題ありません。

これらの人員を適切に配置し、それぞれの役割を明確にすることが、運送業許可取得の重要な条件の一つです。

営業所と休憩室の要件

運送業の許可を取得するには、適切な営業所と休憩室の確保が運送業条件として挙げられます。

まず、営業所については、賃貸または自己所有のいずれでも問題ありませんが、立地に関して重要な要件があります。

 

それは、「市街化調整区域」に入っていないことです。

市街化調整区域とは、都市計画法に基づいて建物の建設を極力抑制するよう定められた地域であり、原則として営業所の設置は認められていません。

そのため、不動産業者などに事前に用途地域や「事務所を建ててよい」と法律で定められている場所であるか確認することが不可欠です。

 

さらに、市街化調整区域以外の場所であっても、すべての地域で営業所を構えられるわけではありません。

市街化区域にある場合は、都市計画法に基づく建築基準や農地法に違反していないことの確認が必要です。

特に、第一種・第二種低層住居専用地域や中高層住居専用地域など、住居専用を目的とした用途地域では、原則として営業所の設置が制限されます。

ただし、一定の条件を満たせば設置が可能なケースもありますので、個別の確認が重要です。

 

一方、休憩室は、従業員が十分な休息を取れるよう、一人あたり2.5㎡以上の広さの確保が条件となります。

これは仮眠室も同様の条件です。

従業員の心身の健康を維持し、安全な運送業務を行う上で、適切な広さの休憩室は必要不可欠です。

営業所と休憩室(睡眠施設)は、駐車場(車庫)から10km以内にあることも要件の一つです(地域によっては5km以内または20km以内)。

これらの要件を満たすためには、賃貸借契約書や登記簿謄本などで使用する権利権限の証明が必要です。

駐車場の要件

運送業の許可を得るためには、適切な駐車場の確保も重要な要件の一つです。

 

駐車場は、営業所と同様に賃貸借契約書や土地の登記簿謄本によって、運送業許可の申請者が使用権限を持っていることを証明する必要があります。

また、営業所から10km以内(地域によっては5kmまたは20km以内)の場所に設置されていることが前提条件です。

 

駐車場の立地については、屋根付きでない限り、市街化調整区域でも問題ありません。

しかし、屋根付きの駐車場の場合は、営業所と同様に市街化調整区域にないこと、農地でないこと、そして合法的に建築された建物であることなどの条件が付加されます。

 さらに、交通安全の確保も重要なポイントです。

駐車場の出入口が交差点から5m以内にないことなど、トラックの出入りに際して安全が確保できる設計であることが求められます。

 

駐車場の出入口前の道路の要件も細かく定められています。

トラックが安全に通行できる十分な幅員があることを、車両制限令または幅員証明書で証明する必要があります。

 

具体的には、市街地にある双方向通行の道路では、基本的に車道が5.5m以上、一方通行の道路では基本的に車道が2.5m以上であることが求められます。

ただし、必要な道路幅は、運送業で使用するトラックの幅によって変動しますので、注意が必要です。

不動産の物件情報に記載されている道路の全幅は、車道幅とは異なる場合があるため、鵜呑みにしない方が賢明です。

また、ご自身で道路幅を計測しても、それが運送業許可の申請に際して正式な証明として認められることはありません。

 

正確な道路幅の確認と証明の取得については、正確性や所要時間の観点から、運送業許可専門の行政書士に調査を依頼することがおすすめです。ぜひ弊社にご相談ください。

車両(軽自動車・トラック)の要件

運送業の許可を取得するには、使用する車両が特定の要件を満たす必要があります。

 

まず、緑ナンバーとして登録する車両を最低5台以上確保するか、確保する予定であることが必須です。

この台数には軽自動車は含まれません。車検証上の用途欄に「貨物」と記載されているトラックが対象となります。

申請時に5台すべてを購入していなくても、購入予定として売買契約書を提出できれば問題ありません。

 

次に、車両の所有権と使用権に関する要件です。

車検証上の所有者が運送業許可の申請者になる必要があります。

もし第三者や他の法人から車両を無償で譲渡される場合は、その旨を証明する譲渡契約などを交わしていることを確認してください。

また、リースやローンで購入する場合は、リース契約書やローン契約書を交わしており、車検証上の使用者が運送業許可の申請者名になっていることが条件です。

これらの書類は、申請書とともに必要な書類の一部となります。

 

さらに、車両の保険に関する要件も重要です。

緑ナンバーに変更後、自動車任意保険は対人無制限、対物200万円以上の補償にすることが義務付けられています。

これは、万が一の事故の際に、適切な補償を提供できる体制を整えるためのものです。

これらの要件をクリアすることで、安全かつ適法な運送事業の運営が可能となります。

運送業許可取得の流れ

申請書類の作成と地方運輸局の審査

運送業許可の取得を目指す上で、最初の重要なステップは、申請書類の作成と、それらの書類が地方運輸局によって審査されるプロセスです。

 

まず、運送業許可の要件を十分に満たしているかを確認することが不可欠です。

これには、車両、人員、営業所、駐車場、資金といった多岐にわたる項目が含まれ、それぞれが法令で厳しく定められています。

これらの要件をクリアした後、必要な申請書と添付書類の収集に取り掛かります。

申請書は、事業計画の具体性や、安全運行体制の構築状況などを詳細に記述するものであり、添付書類はそれらの内容を裏付ける証拠となります。

 

全ての書類が揃ったら、次は営業所を管轄する地方運輸支局へ申請書類を提出します。

この提出後、地方運輸支局において書類の一次審査が行われます。

ここでは、書類の形式的な不備がないか、また提出された内容が基本的な要件を満たしているかなどが確認されます。

この審査を通過した申請書類は、次に地方運輸支局を統括する地方運輸局へと送られ、より詳細な審査が実施されます。

 

地方運輸局での審査では、提出された事業計画が現実的かつ継続性があるか、資金要件が十分に満たされているか、そして運行管理者や整備管理者の配置を含め、安全管理体制が適切に構築されているかなど、多角的な視点から厳密なチェックが行われます。

この審査期間は一般的に4ヶ月から5ヶ月を要するとされており、申請者はこの間、追加資料の提出を求められたり、ヒアリングが行われたりすることもあります。

役員法令試験の受験・ヒアリング

運送業許可の申請受付後、最初の奇数月に地方運輸局で役員法令試験を受験します。

 

この法令試験は、運送業に関する法令から出題され、正誤選択や語群選択方式で実施されます。受験資格は、個人事業主の場合は事業主本人、法人の場合は常勤役員の中から一名が代表者として試験に臨みます。

この試験は運送業の根幹に関わる法律知識を問うものであり、事前にしっかりとした勉強が必要です。

特に、申請書を提出した後の奇数月に実施され、2回目までに合格しないと、申請が一旦取り下げとなります。

 

法令試験終了後には、当日、運輸局の担当者から運送業に関する知識や事業内容についてのヒアリングが行われることがあります。

ただし、ヒアリングが実施されないケースもあります。このヒアリングでは、運送業に関する正確な知識があるか、また事業を適切に運営できる能力があるかといった点が確認されるため、法令試験と同様に準備を怠らないことが重要です。

2度目の残高証明書提出

役員法令試験の受験が終わり、その補正指示と同時に、運輸局から2度目の残高証明書提出が指示されます。

これは、運送業許可の申請からある程度の期間が経過し、その間に資金状況が変動している可能性を考慮して行われる確認です。

具体的には、前回の残高証明書提出時から、申請時に示した資金要件が維持されているかを再確認するために必要となります。

 

この2度目の提出は、運送業を開始するための資金が継続して確保されている証として非常に重要です。

資金要件は、運送業の安定的な運営に不可欠であり、許可申請の過程で最も厳しくチェックされる項目の一つです。

残高証明書は、銀行などの金融機関で取得でき、通常は手数料がかかりますが、これも必要な費用と捉えられます。

 

この残高証明書を取得したら、速やかに営業所を管轄する地方運輸支局へ提出する必要があります。

提出が遅れると、許可取得までの期間がさらに延びる可能性もあるため、指示を受けたら迅速に対応することが求められます。

この段階で資金要件を満たせていない場合は、申請が却下される可能性もあるため、日頃から資金管理を徹底しておくことが重要です。

社会保険・労働保険の加入、36協定書提出

運送業許可の取得においては、社会保険と労働保険への加入、そして36協定書の提出が重要な手続きとなります。

 

法人の役員や従業員は、健康保険、厚生年金、労災保険への加入が義務付けられており、従業員に関しては雇用保険への加入も必要です。

これらは日本の法律で定められた社会保障制度であり、運送業の労働者を守るために不可欠なものです。各種保険への加入が完了したら、その証として加入証明書を発行してもらい、地方運輸局へ提出する必要があります。

 

また、36協定書とは、正式には「時間外・休日労働に関する協定届」と呼ばれ、労働基準法第36条に基づいて、法定労働時間(1日8時間、週40時間)を超える時間外労働や休日勤務を行う場合に、労働基準監督署に届け出ることが義務付けられています。

 

運送業においては、運行状況や荷主の都合により時間外労働が発生しやすいため、この36協定書の提出は特に重要です。

労働組合がある場合はその代表者、労働組合がない場合は従業員の代表と協定を結び、所轄の労働基準監督署へ提出します。

 

運送業の労働基準監督署に関する法令は厳しく、適切な手続きを行うことが求められます。

これらの手続きを怠ると、法令違反となり、運送業の許認可取り消しにつながる可能性もあるため、注意が必要です。

運送業許可の取得・許可書交付式・登録免許税納付

地方運輸局での審査が無事に完了すると、晴れて運送業許可の取得となります。

この段階を経て、運送事業を行うための「緑ナンバー」を取得する第一歩を踏み出すことになります。

 

許可取得後、管轄の地方運輸支局にて「運送業許可証」の交付式が執り行われます。

この交付式では、運送事業者として遵守すべき法令や、今後提出が必要となる書類に関する説明が約2時間にわたり詳しく行われます。

この説明は、安全かつ適切な運送事業運営のための重要な情報源となるため、しっかりと理解しておく必要があります。

 

交付式の後には、登録免許税の納付書が交付されます。この登録免許税は、許可取得の証として国に納める費用であり、金額は12万円と定められています。

登録免許税は、許可取得日から1ヶ月以内に金融機関に納付することが義務付けられており、銀行または郵便局で納める必要があります。

コンビニエンスストアでの納付はできませんのでご注意ください。

 

運送業許可の申請受付から許可取得までにかかる期間は、標準で4ヶ月から5ヶ月程度とされています。

この期間中に、法令試験の受験や2度目の残高証明書提出、社会保険・労働保険の加入、36協定書の提出といった複数のステップをクリアしていく必要があります。

これらの手続きを適切に進めることが、スムーズな許可取得につながります。

運行管理者選任届と整備管理者選任届の提出

運送業許可の最終段階として、申請書類に記載した運行管理者と整備管理者を選任するために「運行管理者選任届」と「整備管理者選任届」、その他必要書類を営業所管轄の地方運輸支局へ提出します。

これらの届出は、運送事業の安全確保体制を確立する上で不可欠です。

提出先は、管轄の地方運輸局の保安課です。運行管理者として登録する際には、運行管理者選任届に加えて、運行管理者資格者証の写しが必要になります。

 

一方、整備管理者として登録する場合には、その資格の有無によって提出する必要書類が異なります。

具体的には、自動車整備士の資格を持っている方は、整備管理者選任届と自動車整備士技能検定合格証書の写し、そして整備管理者選任届出書に添付する書面が必要です。

資格を持っていない方が整備管理者になる場合は、整備管理者選任届に加えて、整備管理者選任前研修修了証明書の写し、2年以上の実務経験証明書、そして整備管理者選任届出書に添付する書面が求められます。

 

これらの提出により、運送事業を適法かつ安全に運営するための体制が整います。

なお、整備管理者については、上記書類のほかに「整備管理規定」の提示も必要ですので、忘れずに準備してください。

運輸開始前確認届の提出

運送業許可の最終段階の一つとして、「運輸開始前確認届」を営業所の管轄地方運輸支局へ提出する必要があります。

この届出は、運送事業を開始する準備がすべて整ったことを証明するための必要書類であり、非常に重要な意味を持ちます。

具体的には、この書類が受理されないと、緑ナンバーを取得するために不可欠な「事業用自動車等連絡書」が発行されないため、運送事業を開始することができません。

 

提出に際しては、運行管理者選任届の写し、社会保険・労働保険への加入を証明する書類の写し、労働基準監督署の受付印のある36協定書の写し、そして運転者の免許証の写しを添付する必要があります。

これらの書類は、運送事業を適法に運営する体制が整っていることの証となります。

特に、社会保険や労働保険への加入は従業員の福利厚生に直結する重要な要素であり、36協定書は長時間労働を適切に管理するための法律的な取り決めを示すものです。

 

これらの必要書類を漏れなく準備し、地方運輸支局へ提出することで、運送事業開始に向けた最終確認が完了します。

事業用自動車等連絡書の取得・緑ナンバー取得

運輸開始前確認届が受理されると、申請車両を緑ナンバーへ変更するために不可欠な「事業用自動車等連絡書」、通称「連絡書」が交付されます。

この連絡書は、自家用車でいう車庫証明のような役割を果たす重要な証となるため、大切に保管してください。

連絡書に必要事項を記入し、その他の必要書類と共に営業所を管轄する運輸支局の輸送部門窓口へ提出する必要があります。

 

提出が必要な書類は、事業用自動車等連絡書(2通)、手数料納付書、そして新車の場合は諸元表・中古車は自動車検査証(車検証)の写しの3種類です。

これらの書類を提出し、問題がなければ緑ナンバーが交付されますので、車両に取り付けてください。

 

その後、事業用自動車としての自動車任意保険に加入することが義務付けられています。

自動車任意保険は、対人無制限、対物200万円以上の補償にすることが必須です。

運賃料金設定届と運輸開始届の提出

緑ナンバーに変更後の車検証の写しと自動車任意保険の保険証券の写しを添付して、「運輸開始届」を営業所管轄の地方運輸支局へ提出します。

このとき併せて「運賃料金設定届と運賃料金表」も提出することが必要です。

これらの必要書類が受理されたら、運送業許可申請に必要なすべての書類提出が完了となります。

 

なお、運輸開始届は運送業許可取得後1年以内に提出する必要があるため、期間に注意が必要です。

運送業の許可を得るには、この一連の確認作業を経て、最終的に事業開始の準備が整った証として、運賃料金設定届と運輸開始届を提出します。

これにより、合法的な運送事業の営業が可能となります。

運送業許可の申請費用や取得費用は多岐にわたりますが、これらの最終的な届出は、事業運営の重要なステップです。

運送事業の申請のことならサポート行政書士法人へ

サポート行政書士法人では、新規で運送事業の登録・許可取得される方から、すでに運送事業を運営されている皆さまに対して、運送事業に関する申請サポートやコンサルティングを行ってます。

運送事業は、許可を受けるだけの段階から、コンプライアンス体制の構築が求められる段階になっています。

弊社の担当者は、全国の都道府県で申請実績がございます。ぜひお問い合わせください。

貨物利用運送事業専門チーム

専任スタッフが全国の案件を対応してます。

    無料相談受付中!
    問い合わせ Contact Us
    無料相談受付中!
    問い合わせ Contact Us