【徹底解説】HACCPとは一体何?導入の必要性と流れ
HACCPを取り入れた衛生管理体制の構築及び実施が2020年6月から義務化されました。
「何となく話は聞いたことがある」、「保健所の方に言われたかも」という方多いと思います。
では、そもそもHACCPっていったい何か、ご存知でしょうか?
「HACCPとは、業種ごとにまとめられた衛生管理の方法及び基準です。」
ここではそもそも誰に関係がある話なのか?そしてどのように対処すればいいか、徹底解説いたします。
いきなり課された大きな義務ですが、
一緒に乗り越え、そしてより衛生的で適正な営業をしていきましょう!
1.HACCP導入は誰の問題?
1-1.HACCPが必要な事業者は食品に関わるほとんど全ての事業者
HACCP制度の対象は飲食店のみ・・・ではありません!
実は対象は食品に関わる全ての事業者および営業者(食品の調理や販売をする飲食店だけでなく食品製造や食品加工を行う食品工場、食品の運搬、貯蓄を行う運送業者も対象)となっています。
1-2.具体的な事業者
食品に関わる事業者なので、その適用先は多岐にわたります。
以下はその中のほんの一例です。
★HACCPの導入必要事業者の一例
一般飲食店( 中華/ファミレス/居酒屋等)/ 食品製造・加工業 (ケーキ/清涼飲料メーカー/精肉店等) / 配食産業 (病院・介護施設・学校等への給食センター 宅配ピザ等)/ 運送業 冷凍車 冷蔵車 / 倉庫業 (冷蔵倉庫 冷凍倉庫)/小売業 (コンビニエンスストア スーパーマーケット 道の駅等)/ 風俗営業関係 (バー スナック クラブ 漫画喫茶等)/ 旅館業関係 (旅館 ホテル 民宿等)/ 重要食堂 (介護事業所内食堂 病院内食堂 保育園内食堂等)
この様に、一見無関係に思える事業者も義務化の対象になっています。
1-3.基準は調理加工といえるものを扱う事業者かどうか
個包装されている商品を扱っている小売店は関わりません。
が、生鮮品や商品の提供家庭に調理/加工と言えるものがある事業者は対象となります。
例えば通常の自動販売機は不要ですが、コップに注ぐ形式の自動販売機には必要になります。
いかに対象が広いかがわかりますね。
2.HACCPはほんとうにやらねばならないの?
2-1.HACCPは法定の義務です。罰則もあります
HACCPは出来ればやってくださいという努力義務ではなく、法律です。
事業者は対応する義務があります。
HACCP導入義務に従わなかった場合、営業許可証の更新できないことや、
2年以下の懲役又は100万円以下の罰金刑が課される可能性があります。
※罰則の具体的な内容は地方自治体によって定められます。
2-2.飲食店営業許可が更新できない可能性も
将来的に5年おきに実施する更新手続きでは、HACCPに対応した衛生管理計画書の提出に加え、
3.ところでHACCPとは何なの?
HACCP導入が必要だと言うことが分かったところで、
ところでHACCPとはなんなのか深く見ていきましょう。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/haccp/index.html
3-1. HACCPとは、業種ごとにまとめられた衛生管理の方法及び基準
HACCPとは「Hazard(危害)」「Analysis(分析)」「Critical(重要)」「Control(管理)」
「Point(点)」という言葉の略語で、食品を製造する際に安全を確保するための
管理手法のことを言います。日本語では「危害分析重要管理点」と訳されます。
3-2.HACCPが日本で義務化された流れ
一方で日本においてはその義務化も含めて食品衛生管理手法の全面的普及は
後手に回っていました。2018年時点では、食品製造業界における導入率は
全体の30%程度という調査結果も農林水産省から報告されています。
HACCP義務化に対する国会の動きが顕著になった背景としては、
4.HACCP導入のポイントと流れ
さて、HACCPが該当するかどうか、そしてHACCPがどういうものか、見えてきましたでしょうか?
次に、実際の導入の流れを解説します。
流れとしては大きく3つに分かれます。それぞれ見ていきましょう。
4-1.衛生管理計画の策定
使用する原材料、製造方法、施設設備等に応じて、食品の製造、加工、
調理等を行っている施設ごとに、衛生管理計画と呼ばれる清掃やゴミの処理等の
ルールを記載した計画書を作成します。この計画書を作るのに、
今一度お店のルールを確認するのが、「衛生管理計画の策定」です。
一般的な飲食店をやられている方の場合、以下の2つから構成されます。
☞一般的衛生管理のポイント…どの食品についても行うべき共通事項
☞重要管理のポイント…食品の調理方法にあわせて行うべき事項
一般管理衛生管理のポイントでチェックする点は以下になります。
①原材料の受け入れの確認
②冷蔵・冷凍庫の温度の確認
③-1交差汚染・二次汚染の防止
③-2器具等の洗浄・消毒・殺菌
③-3トイレの洗浄・消毒
④-1従業員の健康管理・衛生的作業着の着用等
④-2衛生的な手洗いの実施
重要管理のポイントでチェックする点は、調理方法に応じてメニューを3つの
グループに分け、それぞれのチェック方法を決めます。
①冷たいまま提供するグループ
②加熱して温かいまま提供するグループ
③加熱後冷まして提供、さらに再加熱して提供するグループ
4-2.計画に基づく実施
1つ目で定めた計画に従って、日々の衛生管理を着実行います。
この着実に行うというのがポイントで、3つ目に繋がります。
4-3.確認・記録
1日の最後に実施の内容を記録します。実施したことに漏れの無いように
チェックシートを作成し、確認します。このチェックシートは紙でなくても、
Excel等でチェックして頂いても構いません。
5.HACCP導入の飲食店の事例
具体例として飲食店を例にして見ていきます。
5-1.飲食店衛生管理計画の策定の3つのポイント
5-2.飲食店衛生管理計画の策定の4つのチェック項目
そうして洗い出して対策を取った計画が果たして適切であるかをチェックする項目が以下になります。
①原材料の受け入れの確認
⇒原材料は適切な状態で納品される必要があります。
現在量の納入時に、外観や包装の状態などを確認するようにしましょう。
6.サポート行政書士法人はトータルでサポートします
詳しく説明させて頂きましたが「自分でやるのが難しそう」、
「どこまで書けば正解なの?」と思われている方も多いと思います。
サポート行政書士法人では、一般の事業者様向けに
✔ 製品説明書
✔ 衛生管理計画
✔ HACCPプラン
✔ モニタリング表
✔ 改善計画書
を基本として作成代行しております。
また、一般の事業者様向け以外にも弊社では、以下の様なサポートプランを展開しております。
○コンビニプラン
HACCPの導入支援の他、5年置きの更新や変更届など各種保健所周りの許認可の管理も行います。
又、全国に対応しておりますので、数十件~数百件からのお申込みも可能です。
○食品メーカープラン
卸先の飲食店様がHACCPを導入されていない場合は、万が一事故が起きた際に
メーカー様にも悪影響が出る可能性がございます。
弊社では、卸先全体のHACCP導入支援、管理も行っております。
○医療、運送業等の許認可必須事業と組み合わせたプラン
これまで飲食にあまり関連の無かった事業者様も多いかと思います。
弊社には、医療や運送業の他、様々な許認可の専門スタッフがおりますので、
HACCPと共に、コンプライアンスの改善を提案させて頂きます。
7.まとめ
HACCPは個包装製品を販売する事業者以外、ほとんど全ての食品を取り扱う事業者に
課された義務になります。適切な方法で導入をしていきましょう。
我々サポート行政書士法人も全力でサポートさせて頂きます。