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2020年3月4日

AIを利用した診断装置の評価指標

サポート行政書士法人の熊野です。

 

当社では、医療機器の製造販売・輸入販売を行おうとされる方のスタートアップから、医療機器メーカーへの専門サービスの提供まで幅広く業務メニューを提供させて頂いております。

 

本日はAIを利用した診断装置の評価指標についてご紹介します。

AIを利用した診断装置とは

AIを利用した診断装置とは、人工知能技術を利用した医用画像診断支援システムの事を指します。

近年、様々なAIを利用する医用画像診断支援システムが開発されています。しかしながら法整備が追いついておらず、学習により性能が変化する診断支援装置については正確な評価指標は定められていないのです。

現時点での評価指標

現在の所「次世代医療機器評価指標の公表について」(平成 23 年 12 月 7 日付け薬食機発 1207 第 1 号厚生労働省医薬食品局審査管理課医療機器審査管理室長通知)別添 3「コンピュータ診断支援装置に関する評価指標」を評価指標として用いることができます。

①対象 医用画像診断支援システムのうち、人工知能技術を利用して様々な画像撮影装置で得られた臨床画像から、
・疾患名まで特定せず、病変の疑いがある部位のみ検出する(いわゆる CADe)
・病変の疑いがある部位の検出に加え、疾患名の候補を提示する(いわゆる CADx)
・疾患名の候補の提示に加え、それらの重み付け(順位づけ)まで行う(同上)
を対象としています。
また、仮にシステムが想定外の挙動・誤動作をした場合、使用者側でそれを検知できることが基本要件となっています。

②評価に際して留意すべき事項
1)品目の検出・診断の原理、学習、情報セキュリティ等に関して・・・概要、根拠、妥当性などを明確にする。
2)安全性、品質及び性能評価・・・承認申請中は規格値を明確にし、適切な評価を行う。市販後は品質が確保できることを確認の上、その妥当性検証を行う必要がある。
3)リスクマネジメント・・・リスクを回避するためのシステムが必要となる。

③学習に関して根拠及び妥当性を示す必要があるものの例
・学習アルゴリズムとプログラム概要
・データ
・データベース運営者の概要、組織体制等
・運営者が所有する事業計画書
・運営者が外部に委託している業務内容
・データベースに保有するデータの種類
・データベースの概要及び設計書
・データ管理に係る各種手順書とその運用状況   等

性質と課題

①ブラックボックスとしての性質 医師が操作の仕方を知っていればアウトプットが得られることが特性のため、「動作原理」の明示は困難です。承認審査においては、診断アルゴリズムを詳細に精査するというよりは、一般的な医療機器プログラムの評価と同様、そのインプットに対して所要のアウトプットが得られているかを確認することに重点を置き、その性能を評価することが適当です。 課題は、想定外の挙動を使用者に通知できるかです。想定外の挙動、誤判定等を完全に無くすことは極めて難しいですが、そのような情報を収集し、対策を講じることができるような運用方法が必要となります。

②性能変化 AIが学習して性能が向上できる反面、当初規定していた性能を下回る可能性も否定できません。以下の対応策が必要となります。
1)継続的な性能の検証方法・・・入手データを明らかにしたうえで妥当性を示す。
2)性能変化に伴う品質確保・・・ネットワークリスクもこれに含む
3)薬事上の手続きにおける考え方・・・規定上、性能向上に係るバージョンアップが新規製品となるが、市場に旧バージョンが存在する可能性がある。そのため、バージョンアップのフォローや薬事上の手続きも重要。

③責任の所在 通常の医療機器同様、不具合や故障等のトラブルは製造販売業者が責任を負います。では実際の現場に関してはどうでしょう。 支援システムは「診断支援」が目的ですが医師が最終判断まで委ねてしまう可能性もあります。
そこで、目的・使用方法等を使用者に対して明らかにし、使用者に対するトレーニングを実施する等、適正使用のために必要な方策を検討し、実施の実効性を担保する必要があります。

サポート行政書士法人という選択肢

法整備が完全でない以上、診断装置の許認可には専門家を付けることをお勧めします。 医療機器の分野は、許認可の中でも特に複雑な分野の一つなのです。 医療機器関係でお困りの方、どうぞお気軽にご相談下さい。 ご相談は無料で承っております。 本サイトの上部、ビル画像の右下にある「お問い合わせ」をクリックして頂ければ、 フォームよりお問い合わせいただけますので、どうぞご気軽に! 参考:薬生機審発0523第2号:https://www.pmda.go.jp/files/000229738.pdf