トピックス

【専門家が解説】大田区の特区民泊・旅館業ガイドラインが厳格化。2026年からの「20m周知」と「3名体制」に備えよ

民泊の発祥地とも言える大田区において、特区民泊、住宅宿泊事業(民泊)、および旅館業のガイドラインが大幅に改正される見通しとなりました。
今回の改正案では、近隣住民への周知範囲の拡大や、緊急時の対応体制がより具体的に数値化されており、これから新規参入を検討される事業者様にとっては非常に高いハードルとなる内容が含まれています。

本記事では、実務上の重要ポイントを、新旧対照表の内容に基づき解説します。

これまで抽象的だった緊急時の対応が、具体的な「時間」と「距離」で規定されました。

かけつけ時間の短縮

  • 変更点:
    これまでの「30分以内」から、緊急時には「10分以内」に施設へ到着できる体制が求められます。
  • 移動手段の制限:
    公共交通機関の利用は不可となり、徒歩または即座に移動できる手段が前提となります。
  • 担当者数の規定:
    窓口担当者を3名以上設定することが義務化されます(従来は1名でも可)。
    24時間365日、確実に連絡が取れる体制を組織として担保しなければなりません。

最も実務に影響を与えるのが、事前周知に関する変更です。

周知範囲の倍増

  • 変更点:
    周知が必要な範囲が、敷地境界から「10m」から「20m」へと大幅に拡大されました。
    建物使用者だけでなく、管理組合や私道所有者への周知・配慮も努力義務として追加されています。
  • 説明会の開催義務化:
    これまで規定がなかった「2回以上の説明会開催」が義務付けられます。
    住民の理解を得るためのプロセスが形式化され、認定までの期間に余裕を持つ必要が出てきます。
  • 掲示物の大型化:
    周知用の掲示板サイズが「A3版」から「A2版以上」へと大型化され、掲示位置や記載項目も具体化されます。

特区民泊(滞在期間2泊3日〜)を選択する場合、以下の点に注意が必要です。

周知範囲の倍増

  • 変更点
    1居室25㎡以上の原則に対し、「滞在に支障がないと認める場合」の20㎡への緩和規定(ただし書き)が認められなくなります。
  • 実務上の注意
    狭小物件での特区民泊認定は実質的に不可能となり、広い居室面積の確保が必須となります。
  • 登記事項証明書の提出義務化
    所有物件かどうかに関わらず、不動産登記事項証明書の提出が必須となります。
  • 廃棄物の回収頻度
    ゴミの回収頻度が「7日ごとに1回」から「7日ごとに3回」へと強化されます。
  • 防犯カメラの設置努力義務
    出入口部分への防犯カメラ設置が新たに努力義務として盛り込まれました。
  • 口頭説明の明記
    宿泊者に対し、施設外への注意事項掲示だけでなく、事業者による「口頭での説明」ができる体制を整えることが明記されました。

大田区の今回の改正は、葛飾区の事例と同様に「住民とのトラブル防止」を徹底させる狙いがあります。
特に「20m範囲の住民への2回以上の説明会」や「10分以内のかけつけ体制」は、オペレーションの外注費や認定までのリードタイムに直結する変更です。

大田区で新規に民泊や旅館業を計画されている事業者様は、物件選定の段階からこれらの新基準(特に25㎡の面積要件や近隣住民の構成)を考慮に入れる必要があります。

サポート行政書士法人では、最大田区独自のガイドラインに即した近隣周知の代行や、認定申請のトータルサポートを行っております。
改正後の基準で許可・認定が取れるかどうか、まずは図面をお持ちの上でご相談ください。

塚本さん
著者 コンサルタント
塚本 純平

【出典】 大田区「国家戦略特別区域外国人滞在施設経営事業(特区民泊)ガイドライン等改正案(令和7年12月16日)」

https://www.city.ota.tokyo.jp/seikatsu/hoken/eisei/riyoubiyou/tetuduki/kokkasenryakutokku.files/20251216guidelinekaisei.pdf

関連サービスはこちら

    無料相談受付中!
    問い合わせ Contact Us
    無料相談受付中!
    問い合わせ Contact Us