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2020年7月16日

自己検査用グルコース測定器の医療機器手続き

世界的にもそうですが、日本においても糖尿病を患う患者さんの人数は増加傾向にあります。

今後も続くといわれる急速な高齢化に伴い、これに歯止めがかかるのには時間を要するでしょう。

 

糖尿病の患者さんにとって、非常に重要なことの一つに、

日常行う血糖コントロール(血中のグルコース濃度のコントロール)があります。

この指標となるのが血糖値測定器や血糖値測定デバイス等と呼ばれる機器です。

 

皮膚を針で刺して血液を機器に取り込み、機器内のセンサで血糖値を測定する機器が現在主流ですが、

世界的な糖尿病患者の増加に伴い、技術の開発が活発となっている分野でもあります。

 

近年、皮下にセンサを挿入して血液ではなく間質液中のグルコース濃度を連続的に測定、

表示できる機器(一般的名称:グルコースモニタシステム)や、

中赤外レーザーなどを利用して針を使わず非侵襲で血糖値測定器なども活発に研究されており、

患者の負担を減らしつつもより高精度なトラッキングを行おうと各社研究されているようです。

 

ここでは、診断や治療に使用するための血糖値測定器、

すなわち医療機器としての血糖値測定器である医療機器のうち、

「自己検査用グルコース測定器」を取り上げ、その概要をお伝えしていこうと思います。

自己検査用グルコース測定器

自己検査用グルコース測定器は、医療機器においては、クラスⅢに分類されており、

下記のような「使用目的又は効果」及び「定義」が設定されています。

 

一般的名称

自己検査用グルコース測定器

クラス

使用目的又は効果

自己検査による血液中のグルコースを測定すること。

定義

自己検査用に血中グルコース又は血中ケトンを測定する測定器をいう。自己検査用器具は、一般の人が自宅で使用できるように製造されたものである。

 

自己検査用グルコース測定器はクラスⅢの医療機器ではありますが、

基本要件基準が既に整備されています。

すなわち、これに適合する場合、第三者認証機関による認証の手続きとなります。

 

なお、血液中のグルコース以外に血中ケトン体などの他の項目を測定する機能を有する場合及び

制御・設定変更等を行うための通信機能を有するものは、

認証基準の対象外とすることが明示されています。

(薬生発0330第1号:平成28年3月30日)

自己検査用グルコース測定器の基本要件基準

基本要件基準にて求められるのは、以下の主要評価項目及び、規格の該当する項目への適合です。

 

[主要評価項目]:既存品目との同等性を評価する

 

次の評価項目について厚生労働省医薬・生活衛生局長が定める基準により評価すること。

1 日内再現性

2 日間再現性

3 システムの精確さ

4 ヘマトクリット値の評価

5 干渉物質

 

    [規格]

JIS C 1010-1

測定用,制御用及び試験室用電気機器の安全性-第1部:一般要求事項

IEC 61010-1

Safety requirements for electrical equipment for measurement, control, and laboratory use — Part 1: General requirements

JIS C 1010-2-101

測定,制御及び研究室用電気機器の安全性-第2-101部:特定要求事項―体外診断用医療機器

IEC 61010-2-101

Safety requirements for electrical equipment for measurement, control and laboratory use — Part 2-101: Particular requirements for in vitro diagnostic (IVD) medical equipment

JIS T 2304:2012

医療機器ソフトウェア-ソフトウェアライフサイクルプロセス

自己検査用グルコース測定器取扱いに関する検証及び手続き

これから自己検査用グルコース測定器の取扱いを検討されているようでしたら、

機器が基本要件基準基準に適合しそうかをまず検証する必要があります。

適合する場合は第三者認証、適合しない場合はPMDAへの申請となります。

 

自己検査用グルコース測定器を医療機器として市場に流通させるためには、

 

クラスⅢの医療機器として医療機器の認証/承認を取得することが必要となります。

 

海外で製造された自己検査用グルコース測定器であっても、

輸入する前の段階でこの手続きを完了しておく必要があります。

 

さらに、上記の認証/承認申請の前に、製造工場、輸入元となる販売元や保管工場にて

医療機器製造販売業許可や医療機器製造業登録が必要となることにも注意が必要です。

自己検査用グルコース測定器を国内で製造して販売する場合に必要な許可

 

製造販売元

第一種医療機器製造販売業

国内製造工場

医療機器製造業登録

卸売店・小売店

管理医療機器販売業・賃貸業届出

国外で製造された自己検査用グルコース測定器を国内に輸入して販売する場合に必要な許可

 

輸入販売元

第一種医療機器製造販売業

国外製造工場

医療機器外国製造業者登録

国内保管工場

医療機器製造業登録

卸売店・小売店

管理医療機器販売業・賃貸業届出

医療機器製造販売業許可や製造業登録を取得するためには、

学歴のある責任者や品質保証業務等の経験がある責任者を確保する必要がある上に、

Quality Management SystemというISOと同等の管理システムを準備する必要があり、

新規参入者にとってはかなりハードルの高い制度になっています。

 
 
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