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2020年5月13日

指摘事例 第37条 購買工程

第37条 購買工程

省令

製造販売業者等は、購買物品が自らの規定する購買物品に係る要求事項(以下「購買物品要求事項」という。)に適合するようにするための手順を確立し、これを文書化しなければならない。

2 製造販売業者等は、購買物品の供給者並びに購買物品に適用される管理の方法及び程度を、当該購買物品がその後の製品実現に係る工程又は最終製品(中間製品以外の製品をいう。)に及ぼす影響に応じて定めなければならない。

3 製造販売業者等は、購買物品要求事項に従って購買物品を供給する能力を根拠として、購買物品の供給者を評価し、選定しなければならない。ただし、限定一般医療機器に係る製品の購買物品の供給者については、当該供給者を評価すれば足りるものとする。

4 製造販売業者等は、購買物品の供給者の選定、評価及び再評価(限定一般医療機器に係る製品の購買物品の供給者にあっては、評価及び再評価)に係る判定基準を定めなければならない。

5 製造販売業者等は、第三項の評価の結果に係る記録(当該評価の結果に基づき所要の措置を採った場合においてはその記録を含む。)を作成し、これを保管しなければならない。

通知

第37 条(購買工程)関係

(1)この条は、ISO13485:2003 の「7.4.1 Purchasing process」に相当するものであること。

(2)第1 項の「購買物品」には、購買した構成部品等、製造用物質、設備、器具、工程の外部委託並びにサービス等が含まれうるものであること。

(3)購買物品のうち特に品質に影響を及ぼすものについては、製造販売業者等が行う購買時の検査だけでは十分にその品質を確保できない場合があるため、供給者の品質管理監督システムの適合状況に対する評価等を含めた購買管理を行い、品質を確保するための適切な管理がなされていることを確認すべきものであること。

(4)第2 項の「購買物品に適用される管理の方法」とは、次の事項を含むものであること。

ア. 購買物品の輸送に関する事項

イ. 受渡時の購買物品の試験検査に関する事項

ウ. イ.における試験検査に適合しない購買物品の取扱いに関する事項

(5)第2 項の規定に基づき、その後の製品実現に係る工程又は最終製品に及ぼす影響の大きなものとして定めた構成部品等及び製造用物質については、個々の製品ごとに、該当するものを製品標準書において規定するほか、第48 条及び第49 条の規定に基づき 追跡可能性を確保すること。また、購買物品のその後の製品実現に係る工程又は最終製品に及ぼす影響の度合いの判定基準については、第1 項の手順等において明らかにしておくこと。

(6)第3 項の「購買物品の供給者を評価」の方法としては、製造販売業者等自身による供給者における品質管理監督システムの監査によるものから、供給者の品質管理監督システムの認証等の履歴の評価まで含まれうるものであり、製造販売業者等として、その製品に及ぼす影響等を勘案し適切な方法を選択すべきものであること。

(7)第4 項の「購買物品の供給者の選定、評価及び再評価に係る判定基準」については、製品に及ぼす影響等を勘案し適切なものとすべきものであること。

指摘事例

供給者評価・再評価の実施

・供給者を評価したという客観的証拠の提示がなかった。

・手順に従い購買物品の供給者を適切に評価していなかった。

・登録製造業者の選定時評価においては製品サンプルの評価も実施されていたが、その記録を確認できなかった。

・現在使用されている温湿度ロガーについて、試験検査/校正サービス評価書が作成されていなかった。

・構成部品供給者の再評価記録を調査中に確認できなかった。

・登録製造所であるA 社に対する平成27 年度の再評価の結果の記録が保管できていなかった。

・継続的に取引している対象物品の供給者に対する再評価の判定基準は定められていたが、結果の記録ができていなかった。

・購買先の再評価は、価格競合性、業務経歴、品質保証体制、納期対応及び技術開発力の審査項目があり評価基準が定められていたが、評価基準に対する判定を裏付ける客観的証拠が提示されなかった。

・供給者(A社)起因の重大な品質問題が発生しておりその対応にも問題があったもののA社の再評価の結果は”優秀レベル”との結果となっていた

供給者の評価基準

・購買物品の供給者の選定、評価及び再評価に係る判定基準を定めていることが確認できなかった。

・供給者選定票に基づき評価基準の一つとして品質面が確認されることになったが、確認した事例では、その明確な評価基準は供給者選定票からは読み取れなかった。

・加工先評価基準では、品質・納期等に基づく総合評価は、品質の評価を超えてはならないとしていたが、平成27 年度の加工先評価において品質評価がC の会社に対し、総合評価をB としていた。

・再評価において「問題無し」、「条件付き」、「NG」の3段階に基づき再評価していたが、「問題無し」、「条件付き」又は「NG」と再評価するための判定基準がなかった。

購買工程管理の範囲

・申請品目の設計工程を外部委託している供給者を評価した結果の記録が確認できなかった。

・補材設計を実施している商品推進課に対する評価、選定に係る記録を確認することができなかった。

・包装材料等の業者の取引先評価表が確認できない。

・法定表示ラベル、取扱い説明書等に適用される管理の方法及び程度を定めていることが確認できなかった。

・購買管理対象となる供給者は手順書に定められていたが、校正業者等、サービスを提供する供給者が記載されておらず、購買管理の対象であることが明確でなかった。

・最終製品の保管を行っている登録製造所での、製造作業を実施している供給者に対する供給者評価及び継続的評価の記録を確認できなかった。

購買工程管理の手順

・購買物品要求事項に適合するようにするための手順が文書化されていることが確認できなかった。

・製品の構成部品やサービスの供給者の管理の手順が明確ではなく、実施されていなかった。

・購買先の評価方法(頻度、項目、基準)が規定されていなかった。

・購買物品の供給者に対する管理の方法及び程度を、その後の製品実現に係る工程又は最終製品に及ぼす影響に応じて定めていなかった。

・「新規協力企業情報」を作成し承認された場合は、「協力業者リスト」に登録される手順となっていたが、「協力業者リスト」から削除される手順が確認できなかった。

・「供給者の評価」を、いつだれが承認したのかが明確でなかった。

供給者の選定

・購買物品の供給者を適切に選定していなかった。

その他

・購買管理手順では、新規の購買先が承認された場合、その購買先を購買先リストに追記することを要求していた。しかしながら、新規の購買先;A 社は購買先として承認していたが、購買先リストは改定されていなかった。

・既存供給者である登録製造業者が「購買管理規定」で規定する「供給者リスト」に登録されていなかった。

・購買管理手順書に規定された「認定供給者リスト」が作成されていなかった。

解説

コメント

・購買管理の方法・程度の定め方を適切にできているか。

→手順を確立し、管理の方法が品質や次工程に影響する程度を考慮して決定されているか。

・購買先を手順通りに評価しているか。

→評価は行っているが、評価の方法などが手順と異なっている場合もあるので注意。

・購買先に関する規定で明確にすること。

→特に忘れがちな所は、選定や評価の基準を明確にすること。評価する要因で結果が異ならないような基準にする。

・購買先を評価・再評価した証拠を残すことが重要。

→記録を残す。再評価の場合は手順を確立し、手順通りの頻度・方法で行う。

・最終保管を行う製造所での注意点。

→供給者評価及び継続的評価の記録を確認できるか

・購買品が供給先1社しか販売していない場合。

→その1社に問題が発生した場合、どうするか規定しているか。

・ネットで購買する場合。

→注文書で証拠を残しているか。

・記録の時期に整合性があるか。

→購買先選定が先で、その後に購買しているか。