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運行管理者の人手不足問題

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自動車運送事業者は、運行管理者資格者証の交付を受けている者のうちから配置基準・保有車両数に応じて一定人数以上「運行管理者」を選任しなければなりません。

 

運行管理者になるためには「運行管理者試験に合格する」若しくは「事業用自動車の運行の安全の確保に関する業務について一定の実務の経験その他の要件を備える」のどちらかになります。

 

今回は、前者の「運行管理者試験」について現在話題となっている試験回数増加について解説したいと思います。

 

 

運行管理者試験は年2回実施されていますが、この試験の合格率(13年度)は2割前後と低迷しているのが現状です。

このことや、運行管理者有資格者不在への行政処分強化などを考慮し、全日本トラック協会、全国ハイヤー・タクシー連合会、日本バス協会がそろって国土交通省に試験回数の増加を要望していることが記事となっておりました。

 

トラック事業の場合、運行管理者や整備管理者が不在であれば、否応なく「30日の事業停止」の行政処分を受けるため、深刻に考えられていると思われます。

 

 

合格率の低迷は、試験問題が変更されたことや行政処分強化対策による有資格者人員補充のための駆け込み受験が原因と考えられますが、単純に人手不足が大きな要因となっていると考えられます。

特に、小規模事業者にとっては有資格者の確保は容易ではなく、仮に有資格者が退職するためそれに備えて試験を受けようとしても、毎年3月と8月の2回しか試験が行われていないため、不合格となった場合、次の試験までの期間を考えるとあらためて有資格者を雇用する方法しか考えられなくなってしまいます。

 

国交省では以上の背景を考慮し、試験回数増加の対応を検討する姿勢を示しているそうです。

 

今週は「運行管理者」について何度か記事を書いていこうと思います。

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